明石家さんまの元妻役に吉田羊「元奥さんという大変光栄な役」 フジ系ドラマ「心はロンリーFINAL」
フジテレビが今月27日に放送する開局65周年企画ドラマ「心はロンリー 気持ちは『…』FINAL」(午後9時)に吉田羊のほか、松本薫、高田純次、でんでん、菅原大吉、入江甚儀、中尾明慶、村松利史、生越千晴、青山隼ら豪華出演陣が集結することが5日、分かった。 同作は明石家さんまが主演を務める伝説のギャグドラマシリーズの21年ぶりの最新作。既に川口春奈の出演が発表されていたが、今回、さんま演じる主人公の元妻役の吉田ほかのキャストが発表された上に「心はロンリー」シリーズ名物の“ワンシーン共演者”の顔ぶれも明かされた。 さんまが主演を務め、三宅恵介ら「オレたちひょうきん族」(1981~89年/フジ系)の制作スタッフ、後に「踊る大捜査線」シリーズ(97年ほか/フジ系)や「教場」シリーズ(20年ほか/フジ系)などの脚本を手掛ける君塚良一という布陣で作り上げた一大ギャグドラマシリーズ。シリアスなストーリーの中にたくさんのナンセンスな笑いを散りばめた異色のドラマとして、84年から03年にかけて11本が制作された。 前作から21年ぶりに復活を遂げる最新第12作が今作で、総合演出=三宅恵介、脚本=君塚良一、ギャグ考案=大岩賞介、藤沢めぐみ、杉本高文(明石家さんま)という盤石の制作陣で制作。今回、描かれるのは、さんま演じるベテラン刑事・轟木竜二(とどろき・りゅうじ)を主人公に据えた人間ドラマ。定年を間近に控え、“最後の事件”に立ち向かう轟木と、その家族の物語が情感豊かにつづられていく。 そんな“轟木と、その家族の物語”において極めて重要な役どころを担うのが、吉田。フジ系ドラマ出演は「まだ結婚できない男」(19年10月期/カンテレ・フジ系)以来となる吉田が本作で演じるのは、轟木の元妻で、川口扮(ふん)する寺沢和来(てらさわ・わく)の母親、寺沢早紀(てらさわ・さき)。 “父・さんま、母・吉田、一人娘・川口”が織りなす家族愛のドラマに加えて、最近では「不適切にもほどがある!」(24年1月期/TBS系)でのコメディエンヌぶりも好評を博した吉田が、さんまとタッグを組んで、どんな“元夫婦”を演じるのかも見逃せない。 また、轟木が勤める「犬顔警察署」刑事課2係の仲間たちを演じるのが、松本薫、でんでん、入江甚儀。松本は柔道5段の熱血刑事・三竹由真(みたけ・ゆま)、でんでんは事なかれ主義の係長・塚原太志(つかはら・たいし)、入江は陽気な性格の刑事・結城一馬(ゆうき・かずま)を演じる。 とりわけ要注目なのが、今作でドラマデビューを果たす柔道家の松本。「心はロンリー」シリーズでは毎回、さんまの要望で、演技経験のない“素人”を抜てきするのが慣例となっており、今回も「松本さんが芝居をしたら、きっと面白いはず」というさんまの推薦を受けて、出演が決まったという。 オリンピック金メダリストならではの迫力満点のアクションを披露したり、かと思えば、子どものようなあどけない表情を見せたりと、フレッシュな存在感を放っている。 一方、高田と菅原が演じるのは、轟木の“最後の事件”の陰でうごめく謎の研究所のメンバー。高田が所長の幕部澄夫(まくべ・すみお)を、菅原が研究員の高松寛治(たかまつ・かんじ)を、それぞれ外連味(けれんみ)たっぷりに怪演する。 そして、今年1~2月に上演した、さんまの主演舞台「斑鳩の王子―戯史 聖徳太子伝―」に出演するなど、さんまの信頼も厚い中尾明慶は、事件のカギを握る“若い男”を熱演。また、カフェプロデューサーである和来が手掛けるカフェ「bouquet」のオーナーを村松利史が、店員を生越千晴が演じるほか、青山隼は、轟木のかつての後輩刑事役で登場する。 そして、時にさりげなく、時に強引に(?)劇中に登場する“ワンシーン出演者”たちも今シリーズの大きな見どころ。今回の「FINAL」にも、磯野貴理子、一ノ瀬ワタル、岩井ジョニ男(イワイガワ)、川端健嗣(フジ)、キンタロー。、次長課長(井上聡、河本準一)、ジミー大西、ジョニー志村、せいや(霜降り明星)、関根勤、中垣みな、ニューヨーク(嶋佐和也、屋敷裕政)、ブラックマヨネーズ(小杉竜一、吉田敬)、堀口文宏(あさりど)&後藤藍、マギー審司、みかん、Mr.シャチホコ、三宅デタガリ恵介、八木亜希子、山口もえ、礼二(中川家)(五十音順)ら、さんまの交友関係の広さを物語る、バラエティーに富んだ顔ぶれが次々と登場する。 ワンシーン出演者も含め、豪華ゲストがまだまだ控えており、最終的におよそ60人もの共演者が本編に登場する予定。追加キャストのラインナップは今後、随時発表される。 主題歌は、THE ALFEEの新曲「ロマンスが舞い降りてきた夜」に決定。4月10日放送の「週刊ナイナイミュージック 拡大号」(水曜・午後10時)にはTHE ALFEEがゲスト出演し、本楽曲をテレビ初披露。トークコーナーでは、さんまもスタジオに登場。MCのナインティナインとともに爆笑のクロストークを展開。50年以上の付き合いというTHE ALFEEの3人とさんまが繰り広げるやりとりは必見。「心はロンリー」シリーズの名場面集も登場する。 ◆吉田羊に聞く ―本作出演が決まった時の心境は? 「昔テレビで見ていたドラマが復活すると聞き、まずは懐かしく思いました。さんまさんの元奥さんという大変光栄な役を頂き、あの頃テレビにかじり付いていた自分に、“将来、あなたこれに出していただけるよ”と教えてあげたいです」 ―共演の明石家さんま、川口春奈の印象は? 「俳優の明石家さんまさんは、『男女7人夏物語』(86年/TBS系)の頃から大好きです。今回もコメディとシリアスを自在に行き来され、さんまさん演じる轟木に、ぐぐぐっと引き込まれました。川口さんとは2回目の共演になりますが、前回はほとんど絡みがなかったので、今回またご一緒できてうれしかったです。ドラマ『silent』(22年/フジテレビ系)は、私も多分に漏れずハマったクチで、川口さんの泣き芝居の美しさにうっとりしていた一人です」 ―撮影中、印象に残っている出来事は? 「さんまさんの、現場への気遣いと空気作りが尋常ではありませんでした。朝“おはよう!”と声高らかに現場に入ってこられ、監督の演出には“あいよ!”と朗らかにお返事、カメラセッティングの間には冗談を言って現場を和ませる…全方向に目を配り、1秒たりとも気を抜いておられないのが分かりました。あんな完璧な主演の役者さんは、なかなかいらっしゃらないのではないでしょうか」 ―視聴者へのメッセージを。 「昔ご覧になっていた皆様には懐かしく、初めてご覧になる方には新鮮に楽しんでいただけたら幸いです。ドラマのようなコントのような不思議な世界をご堪能ください」
報知新聞社