「懐かしい~!」はっさくや甘夏むきに活躍した〝鳥〟 発売は60年前、今どこに?
みかんの産地から全国へ
「ミニー」は、商社を通じて愛媛や和歌山などのみかんの産地から出荷される箱などに付属されたり、JRがまだ国鉄時代に駅で売られていたネット入りのみかんにも付けられたりしたそうです。 地域の果物店やスーパーなどでも、みかんを購入した際の〝おまけ〟として配布されることもありましたが、「単体では購入が難しい便利グッズだった」といいます。 〝おまけ〟な存在であった一方、色は赤、緑、黄色の3色展開で、出荷量は年間2000万枚ほどあったそうです。「その後、20年程度は順調に販売しておりましたが、みかんの流通形態も徐々に変わり、販売量は減少しました」と担当者は振り返ります。
ウコン茶きっかけにネット販売
1975年から農業機械の製造販売が主な事業となっている向井工業。1985年からは石垣島の自社農場で栽培したウコン茶も販売し、2008年からネット通販にも力を入れています。 ウコン茶のほか、「自社商品でネット通販に加えられるものはないか」と白羽の矢が立ったのが「ミニー」でした。 3色から7色に配色を増やし、「厚皮みかんの皮むきミニーお試しセット7色14枚」として販売しています。口コミを見たみかんの直売農家や道の駅などから大口注文も入るようになったそうです。 ネットでの購入者は40代以上が多いといいますが、今回SNSで話題となったことで「20代の方からもご購入いただきました」と担当者は話します。 「SNSでバズったのには驚きました。2日間で400個ほど受注がありましたが、今までに経験のないことです。3日間『ミニー』の出荷に追われました」 ネット通販の口コミでは、「子供の頃よく使っていて、いつの間にかどこかにいってしまい、ずっと欲しいと思っていました」「母が使っていたのですが、いつのまにか失くしてしまったと。こちらを見つけて迷わず購入しました」「小さい頃におばあちゃんちや実家で使ってた記憶があり、懐かしさもあり即購入しました」と懐かしむ声が並びます。 担当者は「いつまでもみなさんの記憶に残っていることをうれしく思います」と話しました。
「厚皮みかんの皮むきミニー」の使い方
向井工業が紹介している使い方は以下の通りです。 (1)みかんの軸の周りに、くるりと切れ目を入れてから、皮を丸く取り除きます。 (2)縦方向に何本か切れ目を入れてから、皮をむきます。切れ目が入っているので、皮は非常にむきやすいです。 (3)小房もくちばしで切れ目を入れてから、皮をむきます。 (4)『あっ!!』っと言うまに完成です!!