WCB初アルコール度数10%のトリプルIPA「レジェンダリードロップ」を飲んだ
酔いどれ編集長のクラフトビール飲みある記(74) 僕の好みのビールは、この連載で公言しているようにIPA(インディア・ペール・エール)。中でもインペリアル(IMPERIAL)と呼ばれる、ホップをよりふんだんに使い、アルコール度数も高いIPAが最も好みと言っても過言ではない。インペリアルIPA(IMPERIAL、INDIAとIが並ぶことから「ダブルIPA」「WIPA」と呼ばれることが多い)の中でもモルティーかつホッピーで、その配分が絶妙というか、ワインの表現を使えばホップとモルトのマリアージュ(ワインでは料理とワインの相性を言うのだが…)が素晴らしいビールに魅了される。 クラフトビールのブルワリー(醸造所)として国内トップクラスであるウエストコーストブルーイング(WCB)。そこの定番商品の「スターウォッチャー」は、2019年6月に免許を取得したWCBが同年7月に自社醸造所で初めて醸造したビールであり、WCBの旗艦ビールだ。スタイルはウエストコーストIPAだが、苦みしっかりで香りも良く、モルト感も十分なので「インペリアルIPAだ」と言われたら信じてしまうほどだ(アルコール度数はインペリアルIPAより低めの7%)。 WCBはその後、YuyaBoysとのコラボで「スペースウォッチャー」というインペリアルIPAを醸造した。こちらのアルコール度数は9%。飲むとスターウォッチャーをリスペクトしているのは明らか(事実、WCBのサイトに<WCBのStarwatcherを彷彿とさせる、シトラスやダンクにパインなアロマ>とある)。ホッピーかつモルティーなインペリアルIPAで、どストライクだった。ちなみに、YuyaBoysは、東京・代々木にあるクラフトビールの聖地として名高いビアパブ「ウォータリングホール」の店長を務める林ゆうやさんが全国の同業マネジャーと結成したファントムブルワリー(と僕は認識している)。 WCBといえば「フルホップアルケミスト」シリーズ(こちらはヘイジーIPA)が大人気だが、インペリアルIPAが好みの僕は、スターウォッチャーやスペースウォッチャーの方に自然と手が伸びる。