50代に多い足の違和感「歩くと痛くなる」3つの症状
足のアーチを支える足底腱膜の炎症【足底腱膜炎(そくていけんまくえん)】
■こんな症状 足裏にあり、アーチを支える役割がある足底腱膜が炎症を起こすのが足底腱膜炎。「アーチが沈み込んで足底腱膜が伸びるときに引っぱられて痛みを感じる場合と、かかとをつくときに痛い場合があります。起床時に一歩踏み出すときなどにも痛みが生じがちです」。(菊池先生・以下同)。 足裏のつま先からかかとに扇状に走るのが足底腱膜。この足底腱膜が硬くなり、炎症が起きるのが足底腱膜炎。 ■原因 足底腱膜が加齢によって硬くなることで起きやすい。陸上競技などのスポーツや、長時間歩き続けること、立ち続けることなど足底腱膜に負担をかけるようなことも原因。また、扁平足や外反母趾など足に変形があると足底腱膜に負担がかかり足底腱膜炎になることもある。 ■対策 「整形外科ではインソールや、運動指導などで治療をします。運動としては、“壁ドンふくらはぎ伸ばし”や、左の図のような足裏のマッサージなど足底腱膜を伸ばす方法が効果的。これらで改善することが多いですが、3~4カ月痛みが続く場合はステロイド注射を行う場合も。炎症が強い場合は湿布を処方することもあります」
●菊池 守先生 日本初の“足病医療の総合病院”「下北沢病院」院長。日本ではまだなじみの薄い足病医療の普及に尽力。日本形成外科学会認定・形成外科専門医。下北沢病院医師団の著書に『“歩く力”を落とさない! 新しい「足」のトリセツ』(日経BP)がある。 取材・原文/和田美穂 イラスト/いいあい きくちりえ(Softdesign) ※エクラ2023年11月号掲載