外向的な人の習慣を取り入れて、今よりもっと幸せに!
玄関のドアをバンと閉めたら、あとは至福とも言える1人の時間。着信音はずっと前からミュートだし、交流アプリの『ミートアップ』は気持ち悪いから使わない。 つまり私は内向的。昔から“自分の殻に閉じこもるタイプ”だったけれど、コロナ禍でますますその傾向が強くなった。 外出制限が一時的に緩和されるのはありがたいことだし、私だってパーティーに飢えている隣人と同じくらい喜んでいるけれど、ロックダウンという非日常を押し付けられているうちに私の習慣は完全に変わってしまった。 コロナ禍前は、夜9時にベッドに入って本を読むということもなかった。この新しい習慣には、以前のようにディナーやパブに出掛けても味わえないであろう楽しさがある。 私の夫は朝6時45分に家を出て12時間後に帰ってくるので、リモートワークが始まると1人の時間が一気に増えた。パンデミックが収束したら“いつも誰かと一緒”の自分に戻れるのか分からないし、別にそれを知りたいとも思わない。 そうこうしているうちに、私の中で内向性は“都合の良いアイデンティティ”から“ライフスタイル”へと進化していた。そして私は、その生活の中にある静寂を心ゆくまで楽しんでいた。少なくとも、あの記事を読むまでは。 この記事ではイギリス版ウィメンズヘルスのディレクターが外交的になったことで起こった変化、外交的な習慣の作り方について紹介する。
内向的であることのメリットとデメリット
内向的であることが必ずしも幸せではないことを知ったのは、世界的な評論誌『The Atlantic』の記事を読んでいたとき。 その記事の中で社会科学者のアーサー・ブルックス教授は、(彼が愛情を込めてネコさんと呼ぶ)内向型の人が外向型の人(ワンちゃん)から学べることと、逆にワンちゃんがネコさんから学べることを説いている。 内向型の人は思いやりのあるリーダーになる素質を持っているし、口も堅いけれど、社交的な場において“嫌ならけっこう”のアプローチを取ることが多く、これが人をガッカリさせる(社会的な交流は、その人の健康状態を決める上で喫煙や肥満と同じくらい重要な要素であることが証明されている)。 これまでの研究結果を見る限り、外向型の人は幸福感が高く、メンタルヘルスが良好なだけでなく、いま話題の免疫力も高い傾向にある。 外向性と心身の健康のつながりは非常に強く、内向型の人たちは外向型の人たちよりもロックダウンの心理的ダメージを受けやすかったとさえ言われている。 では、自分のアイデンティティを損なうことなく、健康と幸福のために外向的な習慣を築くことはできるのだろうか?