このままではマズイ…。J1リーグ、前半戦ガッカリだった6チーム。期待とは裏腹…。成績が落ち込んでいるのは?
川崎フロンターレ 前半戦順位:14位(勝ち点21) 前半戦成績:19試合5勝6分8敗(27得点28失点) 近年、優勝争いの常連だった川崎フロンターレも、ここまで主力が退団してしまうと戦力を維持するのは難しいか。 2021年には勝ち点92という圧倒的な強さでリーグを制覇した川崎Fは、2021年に三笘薫と田中碧、2023年に谷口彰悟と毎年チームの中心選手を海外クラブに引き抜かれている。それでも昨季も天皇杯を制覇するなど、依然として強さは健在だった。 しかし、今季はDF陣に離脱が相次いだ影響もあり、試合巧者らしくないゲームが続く。車屋紳太郎に加え、今季加入した丸山祐市と三浦颯太が怪我で長期離脱。20歳の高井幸大はU-23アジアカップのために一時チームを離れた。そのため、ジェジエウが怪我で離脱していた4月中旬には、大南拓磨以外に本職CBがおらず、中盤の橘田健人や前線の瀬川祐輔をSBで起用する異常事態に陥ってしまっていた。 第2節・ジュビロ磐田戦、第14節・サガン鳥栖戦では1試合5失点を喫するなど、守備が崩壊する試合も多く、このあたりの整備は当面の課題となるだろう。攻撃面でも、川崎Fらしい組織的なものは随所にみられるが、高齢化が目立っている印象は否めず、山田新ら若手の底上げが待たれるところだ。鬼木達体制8年目となる今季は、監督就任以降最も苦しいシーズンとなるかもしれない。
湘南ベルマーレ 前半戦順位:18位(勝ち点15) 前半戦成績:19試合3勝6分10敗(24得点34失点) 湘南ベルマーレは昨季、シーズン中盤に15試合連続勝利なしを記録し長い期間最下位に沈んでいたが、後半戦巻き返してなんとか15位に滑り込んだ。 今季も第3節から第11節まで勝利がなく、前半戦は18位に沈んだ。苦戦する要因に、ビルドアップがあるだろう。3バックの選手同士の間隔が横に開きすぎており、最終ラインでボールを持った際パスコースが無くなり、相手の前線からの猛プレスに襲われる場面が多く見受けられた。 その上、勝ち点を取りこぼすゲームが多い。第14節の柏レイソル戦では、試合終盤のレッドカードで選手が退場した次のプレーで勝ち越し点を献上し、第19節のFC東京戦では25本のシュートを放ち、そのうち9本が枠内シュートでありながら得点を奪えず敗れた。ミスからそのまま相手の決定機につながる場面も多く、詰めの甘さが目立ってしまっているというのが現状だ。 そんな中でも明るい兆しはある。今季アビスパ福岡から加入したルキアンが7得点と圧巻のプレーを見せ、23歳の福田翔生も6ゴールと絶好調。町野修斗や大橋祐紀が抜けた穴を埋めるほどの活躍を見せている。昨季も後半戦の快進撃で降格圏から脱出したように、湘南は後半戦に強いクラブだ。この2人を中心とした攻撃で浮上を狙っていきたいところである。