巨人が連敗6でストップ、原動力は”明るさ” 阿部慎之助監督「ススキノ、みんなで飲み行っちゃおうって言って」
◆日本生命セ・パ交流戦 日本ハム2―7巨人(14日・エスコンフィールド) 長かった。連敗を6で止めた巨人・阿部慎之助監督(45)は試合後、ベンチ前で選手たちと力強くハイタッチして喜びを共有した。「良かったです。勝つってうれしいね」。もがき苦しんでつかんだ今季30勝目で勝率5割復帰。待ちわびた白星の味をかみしめた。 【動画】佐々木俊輔&萩尾匡也が並んでティー打撃 前日13日の楽天戦(楽天モバイル)に続いて打順をシャッフル。1番から丸、増田大、ヘルナンデス、岡本和、萩尾、吉川、坂本、岸田、泉口の並びとした。「今日は投手コーチとバッテリーコーチ、ヘッドコーチも含めて相手が嫌かもしれないという打順でいってみようってことで。独断で僕が決めたわけじゃないから」。投手目線の意見も求める今季初の試みで丸と岡本和以外の7人の打順を入れ替える大改造。前日2安打の萩尾を5番に昇格させ、下位打線を厚くし、6番吉川と7番坂本が本塁打。3人で6打点と的中した。 チームは午前中の飛行機で仙台から北海道に移動。全体練習の開始前、阿部監督が打撃ケージに入ってフリー打撃を行った。約30スイング、豪快な強振でエスコンフィールド右翼席に3本のサク越え。苦しむナインに原点のフルスイングの大切さを伝えるかのようにブリブリ振って実演した。 三塁ベンチ前のグラウンドにスタッフが流れを変えようと塩をまいた。“移動試合”の負担を考慮し、試合前フリー打撃は普段より約30分早く終える時短練習でコンディションを万全に整えた。全員の何とかしたいという思いが結集した。 ミーティングでは阿部監督から背中を押す言葉もあった。「初心を忘れずじゃないけどね。自己犠牲だったりとかもう一回みんなで改めて徹底してやろうと言って。こういう時だからこそというのも言って。連敗を何とか止めてね、今日はススキノ、みんなで飲み行っちゃおうって言って」。明るく前向きに。一致団結して重い扉をこじ開けた。 交流戦は日本ハムとの残り2試合。「連勝できるように頑張ります」。阿部巨人が北海道で息を吹き返した。(片岡 優帆)
報知新聞社