「音楽よりも足の写真で稼いでます」...リリー・アレンの「副業」が話題に、課金勢が止まらない
<リリー・アレンが新曲ではなく、 OnlyFansで稼いでいることでファンとガチバトル。ストリーミングサービスに対する痛烈な皮肉も>
イギリスのポップミュージック界のアイコンであるリリー・アレンの「副業」が話題になっている。 【写真】課金勢が止まらない...フェチたちが萌える「リリー・アレンの足の指」 アダルトサイトとして知られるOnlyFansのプラットフォームで自分の足の写真を共有したリリー・アレンだが、音楽ストリーミングサービスよりも多くの収入を得ていると告白したのだ。 Xから自分のOnlyFansのページへの誘導をしたリリー・アレンに対して、「かつてヨーロッパで最大のポップスター/ミュージシャンの1人でありながら、こんなことになってしまったことを想像してみてほしい」とファンがコメントすると、ひるむことなく次のように反論したのだ。 「アーティストとなって、Spotifyで月間800万人近くのリスナーがいるが、自分の足の写真を1000人が購読してくれることで、もっと多くの収入を得ていることを想像してみてほしい。プレイヤーを憎むのではなく、ゲームを憎んでください」 ■アーティストにとってのストリーミングサービスとは? Spotifyなど音楽ストリーミングサービスの出現により、音楽業界は大きく変わった。しかし、何百万人ものリスナーがいても、ストリーミングごとの支払いが数円単位であるため、収入に直結しないケースは珍しくない。したがって、宣伝して割り切るアーティストも多い。 しかし、今回のリリー・アレンのコメントの意味することは大きい。Spotifyで何百万人ものリスナーを抱えるよりも、10ドルを支払う1000人のOnlyFansの購読者から得られる収入のほうが多いと告白したからだ。 通常、サブスクリプションサービスは月額10~50ドルの範囲で設定されており、そこからアクセス数によって支払額が分配される。しかし、支払金額に達するまでの最低限のアクセス数が設けられていることもあり、よほどの人気コンテンツでない限りは分配額が微々たる額であることも珍しくない。 OnlyFansは収益の20%をプラットフォームが受け取り、残りの80%はクリエイターに支払われる。したがって、購読者が多ければ多いほど、そのまま収入につながっていく。そのためクリエイター側も購読者を増やすためにどんどん過激なコンテンツを作り、性的表現がエスカレートしていく側面もある。 しかし、アダルトコンテンツのプラットフォームとして知られるOnlyFansだが、内容に関する義務や要件がないため、どんなコンテンツを提供してもいいことになっている。したがって実はミュージシャンだけでなく、フィットネスや料理のインフルエンサーもこのプラットフォームを利用し、確実な収益を得ているのだ。 なお、今回の騒動は、「かつてはヨーロッパ最大のポップスターだった」と、あたかもリリー・アレンが落ちぶれたかのようなコメントをファンが書いたことに始まった。 しかし、彼女はもともとMySpaceでスターダムに駆け上がったミュージシャンだ。自分の表現に賛同してくれるファンを自分のやりたい方法で集めることに原点回帰したに過ぎない。 PRと割り切って自分の作品を無料で配る必要がないほどの実績もすでに兼ね備えたいま、クリエイターを搾取するサービスプラットフォームの在り方に彼女が一石を投じた意味は大きい。
ルーシー・フエンテス