独GDP、第3四半期+0.2% 予想外の拡大で景気後退回避
By Maria Martinez [ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が30日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.2%拡大した。政府支出と家計支出に支えられ予想外に増加した。 政府支出と家計支出に支えられ、「テクニカル・リセッション(景気後退)」と見なされる2四半期連続のマイナス成長を回避した。 アナリストは0.1%の縮小を予想していた。 アウフホイザー・ランプのチーフエコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は「ドイツ経済は多くの構造的な課題を抱えているが、回復の兆しが見え始めている」と述べ、「消費者が警戒をやや緩めたことによるものだ」と分析した。 一方で、成長見通しは非常に弱く、極めて緩やかなペースにとどまっているとも指摘した。 第2・四半期のGDPは0.1%減から0.3%減に下方改定された。 ハーベック経済相は「必要水準には程遠いが少なくとも一筋の希望の光」とし、国内経済は以前の予想より力強く予想されたテクニカル・リセッションは回避されたと述べた。 INGのエコノミスト、カルステン・ブレゼスキ氏は「テクニカル・リセッションにはならなかったが経済はコロナ禍が始まった当初とほとんど変わらない規模だ」と述べた。 連邦雇用庁が同日発表した10月の失業者数は季節調整済みで2万7000人増の286万人となった。アナリストは1万5000人の増加を予想していた。 季節調整済みの失業率は6.1%で横ばいだった。 同庁は「労働市場の秋の好転は、今年はほとんど実現しなかった」と指摘した。