農水省、農林中金の巨額損失で有識者検証会立ち上げ-27日に初会合
(ブルームバーグ): 農林水産省は25日、農林中央金庫が外国債券投資に関連して巨額の損失を計上する見込みとなったことを受け、外部の専門家などからなる有識者検証会を立ち上げると発表した。
「農林中金の投融資・資産運用に関する有識者検証会」の初会合を27日午前に開く。検証会は非公開で行う。
同省は発表資料で、農林中金が今期(2025年3月期)に1兆5000億円規模の最終赤字となる可能性がある一方、メガバンクは前期(24年3月期)決算で過去最高レベルの利益を計上していると指摘。「農林中金の投融資・資産運用の検証が求められている」と理由を説明した。
農林中金の運用資産は債券に偏っており、今期に含み損を抱えた米国債など10兆円規模の外債を売却する方針。世界的な金利高を受けて外貨調達コストが上昇、保有していても採算が合わなくなり、巨額の損失処理を決めた。
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