【ソフトバンク】「崖っぷち」投手最年長になった東浜巨の覚悟「先発は大前提」和田毅へ恩返し誓う
もう1度、はい上がってみせる! ソフトバンク東浜巨投手(34)が6日、3年契約最終年の来季へ雪辱を誓った。今季は開幕ローテを勝ち取るも、3勝2敗で防御率3・38。4年ぶりのリーグ優勝も、悔しさの残る1年だった。5日には和田毅投手(43)が現役の引退を発表。ベテラン左腕がユニホームを脱ぎ、来年35歳の右腕はチーム最年長投手になる。不退転の覚悟をにじませ、25年シーズンを「崖っぷちのシーズン」と位置づけた。 【写真】和田毅の引退会見で花束を渡す東浜巨 ◇ ◇ ◇ 先輩の引退発表から一夜明け、東浜が不退転の覚悟を口にした。 「来年が崖っぷちのシーズン。今後、自分の野球がどういうふうになるかの別れ道だと思う。そういう意味では覚悟を決めて臨むシーズン」 自然と気持ちは高ぶる。前日5日。ベテラン和田が22年間の現役生活に別れを告げた。43歳のベテランが抜け、90年生まれの東浜、又吉がチーム最年長投手となった。「和田さんが引退されて、気づいたら僕らの歳が(投手)最年長なので。チームを支えていきたいですし、結果で見せていきたい」。今季は開幕ローテを勝ち取るも、3勝2敗で防御率3・38。チームは4年ぶりのリーグ優勝にも、個人としては悔しさの残る1年だった。3年契約最終年となる来季へ巻き返しを図る。 恩返しのためにも、先発フル回転は最低限だ。和田が古巣に復帰した16年から9年間ともにプレーした。グラウンド内外でよくしてもらった先輩の1人。同じ野球人としてお手本となる存在でもあった。練習への取り組み姿勢、試合の入り方、野球への考え方など…。数えれば切りがないほど参考にし、プロ意識の高さを目の当たりにした。引退会見ではサプライズ登場。「お疲れさまです」と笑顔で見送り「やっぱり目標とする先輩なので、少しでも近づけるように。先発で1年間は大前提」ときっぱり、宣言した。 この日は所用のため午前中にみずほペイペイドームを訪れた。午後からは投球動作解析などを行っている首都圏の施設へと向かった。「もう1回、洗い出して。しっかりトレーニングを積んで、自分を変えていかないと」。レジェンド左腕の教えも胸に、完全復活を期す25年シーズンへ準備を進めている。【佐藤究】