無垢の一枚板テーブル 美術空間で展示 14日オープン 浜松市
天然の木から切り出した無垢(むく)の一枚板のテーブルを美術館のような空間で展示、販売する施設「森のテーブル美術館」が14日、浜松市浜名区引佐町にオープンする。木造住宅の販売を手がける田中建設(同町)が運営する。地元のステンドグラス作家らの作品を紹介するなど、地域の文化を発信する拠点としての役割も果たしていく。 注文住宅の雰囲気に合う無垢のテーブルを求める顧客が多かったことが構想のきっかけ。広さ約120平方メートルの展示場に、国内外の天然木を加工したテーブルなど約20点を配置した。「はじまりの朝」「神々の記憶」など、木目の特徴や木がたどった歴史からイメージしたタイトルと説明文を絵画風に付けている。 ダイナミックな木目が特徴のモンキーポッドや高級木材クラロウォールナットのほか、伊勢神宮の敷地内で生育され、台風で倒れた「御山杉」、世界遺産・熊野古道のスギ、火山灰に2千年以上埋もれていた「神代杉」など、希少価値の高い銘木の一枚板も並ぶ。 館内には、板を磨く機械や職人の作業を間近で見学できる工房とカフェスペースを設けた。カフェは本年度は不定期で営業し、作家のワークショップなども予定している。同社の井上弘史管理部長(53)は「観光のハブ拠点にしていきたい。地元の作家と協力することで、皆が集える憩いの場になれば」と話す。 入場無料。当面の開館時間は火曜から金曜の午前10時~午後4時。
静岡新聞社