口熊野マラソン盛り上げ ランナー減少、来年から新企画、和歌山県上富田町
「第27回紀州口熊野マラソン」(実行委員会主催)が来年2月2日、和歌山県上富田町で開催される。コロナ禍を経て4年ぶりだった今年の大会参加者は1868人で、コロナ禍前の半数以下に減った。実行委は、日程を2日間から1日にしたり、応援に力を入れたりするなど新たな取り組みで、来年の大会を盛り上げようとしている。 【1700人が力走、4年ぶり 上富田町で「口熊野マラソン」、和歌山の記事はこちら】 口熊野マラソンは日本陸上競技連盟の公認コース。参加者数は2012年に過去最多の5877人だったが、以降は減少傾向で20年には4290人に。コロナ禍を挟んで今年の参加者は2千人を下回った。大会開催のための町の補助金は約1千万円。 来年の大会では、地域全体で盛り上げようと、新たな取り組みとして、これまで小学生の部を土曜、フルやハーフマラソンの部を日曜に開催していたが、来年から日曜の1日開催に変更した。スタッフの労力軽減や、小学生やその保護者に日曜の会場内にある飲食・物産コーナーに立ち寄ってもらったり、応援で盛り上げてもらったりする目的がある。 応援では新たに、町内の各小学校の児童に白い旗を提供し、任意で絵やメッセージをかいた旗を持ってもらって自宅近くのコースで応援してもらう。地元物産のPRも目的に、コース上で先着500人にアユの塩焼きを提供することも考えている。 また、フルマラソンのコース近くにある、熊野古道の三つの王子跡(八上王子、稲葉根王子、一瀬王子)では、前日から各王子跡でスマートフォンで電子御朱印を取れるようにし、記念品を用意する予定にしている。 このほどあった、町議会定例会の一般質問で井渓港斗議員(無)は、ランナー増に向け、デジタル技術活用による情報発信などを提案するとともに、大会が赤字運営で、町内では「やめた方がよいのでは」という声も出ていることについて、町長の考えを聞いた。 奥田誠町長は「新たに実行委員会がさまざまな取り組みをしている。来年の大会の参加人数や関係者、地域住民の多くの意見などさまざまな要素を勘案しながら継続するかどうか判断したい」と話した。 ■参加受け付け始まる 紀州口熊野マラソン実行委員会は、参加者の受け付けを始めている。締め切りは11月24日(窓口は11月22日まで)。定員はハーフ、フル各先着1500人。 会場は上富田町朝来の上富田文化会館。部門・種目は、一般の部が1キロ(小学1~3年)、2キロ(小学4~6年)、ハーフ(中学生以上)、フル(高校生以上)。登録の部(日本陸上競技連盟への登録が必要)はハーフ(高校生は除く18歳以上)とフル(同)。 参加費は1キロ・2キロの小学生千円、ハーフマラソンの中学生3千円、高校生6千円、一般の部6500円、登録の部7千円、フルマラソンの高校生7500円、一般8千円、登録の部8500円。 ゲストランナーはタレント・歌手の松井絵里奈さん。参加賞はオリジナルタオル。完走賞は名産品詰め合わせ。オリジナルTシャツ(税込み1500円)は予約販売で、申し込みは10月25日まで。 公式ホームページで、大会要項など詳細を掲載している。問い合わせは、上富田町役場振興課内の紀州口熊野マラソン実行委員会(0739・47・0550)へ。
紀伊民報