近本、上茶谷ら魅力あふれる若手。村上宗隆は久々に見るスケールの大きな打者だ【堀内恒夫の多事正論】
現状では穴が多いが、将来は球界を代表する打者として期待される村上/写真=高塩隆
先日、この欄で書いた巨人のドラフト1位ルーキー・高橋優貴が6月1日、ファーム落ちした。開幕から順調に来ていたが、初めての挫折かもしれない。キャンプ、オープン戦、公式戦突入と、初体験の連続で張り詰めていたからへばったのだろう。この機会に二軍で走り込みながら体と気持ちの疲れを取ってほしい。 今回は、その高橋と新人王を争うことになるだろうセ・リーグの若手選手のことを書く。阪神・近本光司外野手、DeNA・上茶谷大河投手、新人ではないが、ヤクルトの村上宗隆内野手だ。 まずは、近本。魅力は俊足。ミート力もある。打つポイントがいいから、打球も結構飛ぶ。早いカウントのときには甘い球に強いスイングを心掛け、追い込まれるとファウルしたり、ボテボテの当たりでもいいから当てて出塁しようとする。こういう選手はアベレージを残せる。今の一番打者というポジションはうってつけだろう。阪神は過渡期にある。若返ろうとしているチームには必要な選手だ。巨人が吉川尚輝の故障によって一番打者が不在になって苦労しているのとは対照的だ。 上茶谷はプロ初完封もマークした。しかし、1球、1球を取ると・・・
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週刊ベースボール