失敗した手倉森Jの4-3-3システム。守備陣立て直しに何をすべきか?
コロンビア戦まであと2日。個の能力を上げることを不可能だから、この2日間で可能なことに着手するしかない。 ひとつは、どこでボールを奪うのか。ナイジェリア戦では「耐えて勝つ」をテーマに前半は、自陣でブロックを敷く守備を採用しているが、もっと前から積極的にボールを奪いにいく守備にこれではどうしても相手のペースになる。左サイドバックの藤春廣輝が言う。 「やっぱり引いてしまうと相手のペースになってしまうし、下がり過ぎるとやっぱり点を取られてしまう。試合開始からこっちから行かないといけないと思います」 もうひとつは、それに伴うフォーメーションの変更だ。前述したようにナイジェリア戦では4-3-3のフォーメーションで戦った。遠藤航がアンカーとしてディフェンスラインの前に入るため、どうしても重心が低くなる。アジア予選で採用していた4-4-2に戻して、2トップが前線からボールを奪いにいくスタイルに変えるのも一考だ。 最後に、メンバーの変更だ。コロンビア戦まで中2日しかない。5失点のショックや自身のミスを引きずるようなら、ナイジェリア戦ではベンチを温めたGK中村航輔、DF岩波拓也、DF亀川諒史らフレッシュなメンバーを送り出してもいい。 試合時間の22時になっても30度を記録するアマゾンの都市、マナウスで中2日の試合間隔で進んでいく過酷な状況。どのみちメンバーの入れ替えは必要だ。 「ひとつのミスを引きずらない。この試合に負けたのをひとつの大きなミスと捉えて、挽回力を示したい。それがこの試合でブレたメンタルを立て直すことにつながる」 試合後、手倉森監督はそう語った。まだ決勝トーナメント進出への道が閉ざされたわけではないが、もう負けは許されない。果たして指揮官はどのような手でチームを、守備陣を立て直してくるだろうか。コロンビア戦は8月8日朝10時(日本時間)にキックオフされる。 (文責・飯尾篤史/スポーツライター)