〔東京外為〕ドル、154円台後半=調整売りで大幅下落(18日午前9時)
18日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前週末の海外市場で調整売りが強まった流れを受け、1ドル=154円台後半へと大幅に下落している。午前9時現在、154円65~66銭と前週末(午後5時、155円75~78銭)比1円10銭の大幅ドル安・円高。 前週末の海外市場では、欧州時間は155円台前半でもみ合った後、米国時間に急落した。米国時間序盤は10月の米小売売上高が強めとなり、一時買われる場面もあったが、その後は週末を控えた調整売りが優勢となり、一時153円86銭に急落。終盤は154円10銭台に持ち直した。週明け東京時間の早朝は154円40銭台で推移していた。 先週のドル円は、「トランプ次期政権の保護主義がインフレ圧力を高める」(FX業者)との見方から米長期金利上昇・ドル高を見越した「トランプトレード」が優勢となり、先週末の東京時間午前には156円台後半まで上値を切り上げた。その後は調整売りが強まり、米国時間に入って一段と売られる展開となった。 週明けの東京時間は「前週末に売られた流れからなお上値は重い」(同)と指摘される。ただ、「かなり下げた後でもあり、売りが出ても下げ余地は限定的ではないか」(大手邦銀)という。注目は、植田日銀総裁の名古屋でのあいさつと会見で、「タカ派発言が出ることへの警戒感が強いため、もし、タカ派発言が出なければドル買い・円売りが誘われるのではないか」(同)との声が聞かれる。 ユーロも対円は急落。対ドルは軟化。午前9時現在、1ユーロ=162円94~95銭(前週末午後5時、164円43~45銭)、対ドルでは1.0535~0536ドル(同1.0556~0556ドル)。