「遺書を書いたほうがいいの?」モデル・佐藤弥生が乳がんを経てたどり着いた「自分を褒めて大事にするということ」
10代の頃からさまざまなファッション誌やCM、広告、ファッションショーなどで活躍するモデルの佐藤弥生さん。2021年にステージ0の非浸潤性乳がんが発覚し、左胸を全摘出する手術を受けたことで、自分のことを見つめる時間を持てたと言います。(全2回中の2回) 【画像】「有名モデルが勢揃い!」仲間との貴重なプライベートショットなど「全員素敵すぎます」(全11枚)
■「遺書を書いたほうがいいの?」という思いもよぎった ── 佐藤さんは長年モデルとして活躍されています。お仕事を始めたきっかけを教えてください。 佐藤さん:幼少期にいじめを経験したり、友人関係であまりうまくいかなくて悩んだこともあったなかで、中学生のときに原宿や渋谷でスカウトされることが何度かあって「モデルになれば自分に自信が持てるかな」という思いで始めました。当時はファッションが好きというわけではなく、身長が高いことが目立ってコンプレックスに感じていたくらい。
事務所に入ってからはオーディションで広告などのモデルをこなして雑誌デビューできました。自分が読んでいた雑誌に載ったときは本当に嬉しかったですね。 ── ママ向けのファッション誌では、サングラス姿でエレガントにベビーカーを押す奥様姿が話題となった「エレカ様」としても注目を集めましたね。モデルのキャリアを着々と積んでいた矢先に乳がんが発覚したときは、ショックも大きかったのではと想像します。 佐藤さん:モデルという仕事は洋服をきれい見せることですから、仕事ができなくなるかも…という不安は感じました。告知されたときはパニックになりましたね。大手術となると全身麻酔もしますし「私は今、遺書を書くべきタイミングにいるの?」という思いも頭をよぎりました。
丁寧に何度も時間を費やして説明をしてくれた先生との関係もあり、ステージ0でも左胸を全摘出しなければいけないことを理解しました。徐々に「ここで落ち込んでも結果は変わらないから、今やるべきことをやって、人生先に進もう」と思えるようになりました。