履正社高FW吉良志遠は前線でハードワークを続け、決勝点を演出(Taro YOSHIDA)

[4.28 関西 U-16 ～Groeien～G1第1節 履正社高 1-0 三田学園高 ダイセル播磨光都第1G] 【写真】お相手がJ1選手だったと話題に…元アイドルの女優が2ショットで結婚報告 　関西地域のU-16の年代において、長期にわたるリーグ戦を通して選手の育成および指導者のレベルアップを図ることを目指す「関西U-16 ～Groeien～2024」のG1リーグが4月28日に開幕した。履正社高(大阪)は三田学園高(兵庫)に1-0で勝利。苦しみながらも勝ち点3を獲得した。 　履正社は苦しみながらの勝利だった。三田学園はMF佐別當櫂の1タッチパスや、MF坂東航、MF中間渓太のキープ力を活かした攻撃。序盤から右SB草野航汰やFW俟野幸太のシュートが履正社ゴールを脅かした。 　それに対し、履正社は174cmのGK松下波留が身体能力の高さを活かしたシュートセーブ。また、判断良く飛び出すなど好守を見せる守護神や、対応良く相手の攻撃を止めていた181cmCB梶谷一晟が後方を支えて得点を許さない。 　そして、MF阪井晄の高精度のキックや、FW吉良志遠とFW藤井孝太の強力2トップの収める力を活かして攻め返す。だが、三田学園もGK源泰晴がファインセーブを見せるなど安定感の高い守備。また、CB青山智哉が相手の攻撃を跳ね返すなど隙を見せず、互角の戦いを見せていた。 　前半は0-0で終了。迎えた後半15分に履正社が先制する。「体を張ったプレーや前からのプレス、そして決定力を自分の武器としています」という吉良が左サイドのオープンスペースへスプリント。ボールを受けると、そのままドリブルでPA中央まで運ぶ。ここで止められたが、こぼれ球を藤井が右足ダイレクトで決め、先制した。 　決勝点を演出した吉良はG大阪ジュニアユースの先輩で、履正社時代に日本高校選抜にも選ばれているFW古田和之介(現関西学院大)に憧れて進学。「先輩を超えれるような選手になっていきたいなと思っています。(古田選手は)やっぱり後半でも前プレス掛けてボール奪って、体を張ってゴールを貪欲に奪いに行くプレーが凄いと思います」。その先輩のようなハードワークでチームに貢献。この試合では得点できなかったが、「ゴールへの貪欲さは負けていないと思っています。自分はストライカーでやって、チームの苦しい時に点を決めれる選手になりたいなと思ってます」と誓っていた。 　履正社は2点目こそ奪えなかったものの、三田学園の反撃を封じて1-0で勝利。だが、吉良は序盤のチャンスで決め切れなかったことに加え、「前プレスでボールを奪うってことを意識してやったんですけど、目の前の1対1で負けてしまっていることがあったんで、そこをもっと修正していけば、入りももうちょっと良くなって、スムーズな試合展開を送れるんじゃないかなと思いました」と指摘する。 　チームの目標は日本一。今年のU-16全国大会「ミズノチャンピオンシップU-16 ルーキーリーグ」への関西の代表枠は1のため、U-16年代で目標を達成するためには、強敵ぞろいのG1リーグで優勝しなければならない。「一戦一戦まず目の前の相手に負けないこと」(吉良)をチームメートと共有。一戦必勝で目の前の相手を倒し、勝ち点を積み重ねる。