背番号「10」とともに憧れの阿部慎之助監督から受け継いだもの…巨人入団の甲斐拓也「うれしい言葉でもあり、重くのしかかる言葉」
ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使して巨人に移籍した甲斐拓也捕手(32)が26日、東京都内のホテルで入団会見に臨み、新天地での活躍を誓った。 ■オレンジの花に囲まれオレンジネクタイで登場した甲斐【写真】 背番号は阿部慎之助監督が現役時代に背負っていた「10」。オレンジ色のネクタイ姿で会見場に姿を見せた甲斐は移籍を決断した決め手について「阿部監督ですね。間違いなく自分の中で、決断の(要因の)1つかなと思っています」と明かした。 交渉の席上で印象に残った言葉としては「グラウンド上で捕手というのは監督なんだと。阿部監督も、現役の時から原さんにそういうことを言われて、阿部監督自身もそう思ってると。そうした役割があり、司令塔をしてもらいたいと。背番号10についても、そういった思いを受け継いでほしいと。そんな言葉を直接いただいて、ものすごくうれしい言葉でもあり、重くのしかかる言葉でもあるな、と思った」と意気に感じると同時に、責任感にも包まれたという。 大分で野球に取り組み始めた頃から憧れの存在の一人でもある。「小学生の頃から見てる方。阿部監督が試合に出ている姿を見て、キャッチャー道具をつけてやっている姿が『かっこいいな』と思った。それが最初なんで。僕は大分出身なんですけど、小さい時はジャイアンツ戦がテレビに映って、ずっと家で見てた。そういった方から直接お話をいただけるのはとてもうれしいこと」と笑顔を見せた。 大分市出身で長年ソフトバンクの正捕手として常勝軍団を支えた。「甲斐キャノン」と称される強肩と高い守備力が持ち味で17年にレギュラーを奪取。14年目の今季はチームの4年ぶりのパ・リーグ制覇に貢献した。119試合に出て打率2割5分6厘、5本塁打、43打点。7度目のゴールデングラブ賞にも輝いた。 大分・楊志館高から2011年に育成ドラフト6位でソフトバンク入団。13年オフに支配下選手登録を勝ち取った。通算1023試合で打率2割2分3厘、62本塁打、290打点。野球日本代表「侍ジャパン」でも21年の東京五輪で金メダルを獲得し、昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝メンバーとなった。 【#OTTOソフトバンク情報】
西日本新聞社