イチゴエキスでフェースマスク 農家が美容ブランド立ち上げ 福井
福井県坂井市のイチゴ農園「ICHIGOOJI(いちご王子)」が、10日からイチゴ由来の美容成分を配合した3Dフェースマスクを発売する。規格外のイチゴから美容成分を抽出して、美肌効果が高まる独自配合を考えた。美容ブランド「Dr.BERRY(ドクターベリー)」を立ち上げ、所得向上につなげていく考えだ。 社長の池田天瑠さん(28)は「イチゴの可能性を追求してできた商品。農業の魅力を若い世代にも伝えたい」と意欲を示す。 美容成分には、肌を整えるイチゴの果実エキスと種子エキス、保湿効果のある白イチゴ果汁の3成分を含む他、細胞を活性化するヒト脂肪細胞順化培養液エキスも配合した。「幅広い世代に長く愛用してほしい」(池田さん)と、香りはつけず、アレルギー・パッチテストもクリアした。 池田さんは兵庫県出身だが、福井県に住む水稲農家の叔父に影響を受け就農を決意した。旧JAはるえ(JA福井県)のリースハウス事業を活用して、2020年から28アールでイチゴ栽培を始めた。農業従事者が減る中、若者の就農にはチャンスが大きいと考えたという。 同社では「章姫」「紅ほっぺ」と、白イチゴの「天使のいちご」を栽培する。もともと美容に関心のあった池田さんは、紫外線対策やニキビ予防など、イチゴの美容成分を肌に直接浸透させる手法としてフェースマスクに着目した。シート化粧品メーカーのニチエイ(大阪)の協力を得て、1年をかけて商品化した。 フェースマスクは1箱5枚入りで4000円。定期購入すると3150円になり、初回だけ1980円。送料は無料。購入はドクターベリーのサイトから。
日本農業新聞