衝撃のSNS投稿

by Gettyimages

中国の食文化を語る際に良く引用されるのが、「中国人除了两条腿儿的人和四条腿儿的椅子不吃外其他都敢吃(中国人は2本足の人間と4本足の椅子以外は何でも食べる)」という言葉である。この言葉に「飛ぶものは飛行機以外、水中のものは潜水艦以外」を追加することもあるが、敢えて「2本足の人間」という文句を加えたのは、中国人が食にどれほど貪欲かを強調したものだろう。 【写真】驚愕、中国の骨移植材料への「遺体横流し事件」に大学病院が加担 ところが、その中国で人間の手足を含む骨格を食い物にして金儲けを働いた不埒な奴らが摘発されたという驚くべきニュースが各種メディアによって大きく報じられた。その内容を取りまとめると以下の通りになる。 8月7日19時4分、北京市の弁護士である易勝華(えきしょうか)は中国版X(旧:Twitter)と呼ばれるSNSの「微博(ウェイポ)」に次のような告発文を書き込んだ。 外地の弁護士と雑談していたらびっくり仰天の事件を耳にした。 山西省の某医薬会社は各地の殯儀館(葬儀場)と結託し、20歳から60歳までの病死でない遺体を購入していた。買入れた遺体は粗雑に切断され、一部の骨格は移植用の生体組織を製造するための材料として医院へ販売されていた。この事件は公安部捜査局が調査を行い、その調査は山西省、四川省、広西チワン族自治区などの地域に及んだ。四川省の某地だけでも事件に係わる遺体は数千体に及び、被害額は3億元(約60億円)以上に達し、事件の被告人は70人以上に上った。 これは何を意味するのだろうか？ 身内の遺体を事件関連の葬儀場へ運び入れ、遺体が火葬された後に受領した遺骨は本当に自分の身内の遺骨なのか(天はそれが何かの動物の骨かどうかは知っているだろうが)。よしんば、身内の遺骨だったとしても、それが欠落のない完全なものかどうか(死後に手足を切断されたら、不完全な遺体になる)。彼らは何て罰当たりなことをしたのだろうか。この話を聞いて、私の全身は怒りのあまりわなないた。 それなら、現行の法律に基づいて、被告人たちはどのような処罰を受けるのか。彼らが嫌疑を受ける罪名は、窃盗、侮辱、故意遺体損壊罪であり、最高の量刑はわずか懲役3年である。かくも深刻な情状であり、かくも巨額な利潤が伴うにもかかわらず、処罰がかくの如く軽いならば、被害者の親族がどうやって心の恨みを晴らせば良いというのか。どうやって彼ら被告人たちに犯した罪を悔いさせたらよいのか。この残忍極まりなく、人倫にもとるブラックサプライチェーンを完全に消滅させる方策はないのか。 気まぐれで物を盗んでも判決は懲役3年以上になるし、強姦罪の初犯刑は懲役3年である。それに比べて彼らの犯した卑劣な行為は死刑判決でもまだ軽いと思うが、それが何と彼らに下される判決は意外にも懲役3年以下というのだ。