ドラフト指名漏れから…“プロ注目”大学生野手の進路は?
2024年を迎え、アマチュア野球界では高校生や大学生の進路が次々と明らかになってきている。昨秋のドラフトでプロ志望届を提出したものの指名がなかった選手たちも、気持ちを切り替え次のステージでの戦いに向けた準備を進めている時期だ。今回は、「指名漏れ」を経験した注目の大学生野手5人を厳選し、進路やこれまでの経歴を紹介する。
有馬諒(関西大)
世代を代表する強肩強打の捕手。全国大会でのプレー経験が豊富で、大学4年次には大学日本代表に選ばれたが、昨秋のドラフトでは名前を呼ばれなかった。 春からは社会人野球の名門・ENEOSに進むこととなった。 近江では1年秋から正捕手の座をつかみ、2年春、2年夏、3年夏に3度甲子園出場を果たした。中でも8強入りした2年夏は林優樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)との2年生バッテリーが注目を浴び、金足農との熱戦は高校野球ファンの間で語り草になっている。 関西大でも2年秋から正捕手となり、そこから3季連続でベストナインを受賞するなど活躍。巧みなリードと安定した打撃を存分に発揮した。 ENEOSはプロ野球選手を多数輩出しており、昨秋のドラフトでは度会隆輝が横浜DeNAベイスターズから1位指名を受けた。激しい競争を勝ち抜き、再びドラフト戦線に浮上することはできるか、注目だ。
熊田任洋(早稲田大)
二遊間を守る左の好打者。高校、大学ともに日本代表入りしている逸材だが、3位までに名前が呼ばれなければ社会人野球に進む意向を示していたこともあり、昨秋ドラフトでは指名されなかった。 大学卒業後は、社会人野球の強豪・トヨタ自動車でプレーする。 東邦時代は1年秋から遊撃の定位置をつかみ、2年春、3年春はセンバツに出場。3年春は4割を超える打率を残し、優勝に貢献した。攻守ともに高い評価を受け、3年次はU18日本代表に選出されW杯でも活躍。 早稲田大では1年春からリーグ戦に出場し、レギュラーの座を守り続けた。3年秋以降は3季連続で打率が3割を超え、通算8本塁打とパンチ力も見せつけた。 トヨタ自動車には中京大中京から法政大に進んだ今泉颯太も加入し、遊撃のライバルとなる。地元の強豪チームで切磋琢磨し、2年後こそ上位指名候補に名乗りを上げたい。