「優先席」巡りトラブル相次ぐ 衛生福利部が法改正目指す/台湾
(台北中央社)台湾で公共交通機関内に設置されている優先席の利用を巡るトラブルが相次ぎ、優先席の在り方について議論が高まっている。これを受け、衛生福利部(保健省)社会・家庭署の簡慧娟署長は18日、優先席の利用や運用を定める心身障害者権益保障法の改正を目指す方針を示した。 台北市などを走る台北メトロ(MRT)では11日、優先席に座っていた女性に対して別の人に席を譲るよう促した男性が、この女性から暴行を受けた他、18日には高齢男性が自身に優先席を譲らなかった男性に暴力を振るうトラブルが起きた。 心身障害者権益保障法は、指定席を設置していない公共交通機関では心身障害者や高齢者、子供などが優先的に着席できる優先席を座席全体の15%以上設けなければならないと定めている。 社会・家庭署では昨年9月、優先的に着席できる人を心身障害者と「その他の実際に(席を)必要とする人」に変更する法改正案を立法院(国会)に提出したが、会期中に議決せず廃案となっていた。 社会・家庭署の簡署長は、各界の意見を集め直し、迅速に条文をまとめ、草案を改めて立法院に送りたいと語った。 (陳婕翎/編集:齊藤啓介)