師匠・二所ノ関親方、大の里の初V祝福「すごいこと」今後の躍進も予言し「まだ発展途上。まだまだこんなもんじゃない」
◆大相撲夏場所▽千秋楽(26日、東京・両国国技館) 新小結・大の里(二所ノ関)が、関脇・阿炎(錣山)を破って、12勝3敗で初優勝を飾った。師匠・二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)がこの日、茨城・つくば市内のホテルで行われた二所ノ関部屋の千秋楽パーティー後に取材に応じ、弟子の偉業を祝福した。優勝を決めた阿炎戦はパーティー会場で見守った。午後7時58分、両国国技館から駆けつけた大の里を出迎え、水を付けた師匠は「ホッとしています。(最速Vは)すごいこと。日頃の鍛錬の成果」と、たたえた。 同親方は2021年8月に田子ノ浦部屋から独立。その後、荒磯部屋から二所ノ関部屋に名称変更。部屋設立からわずか3年で優勝力士を誕生させた。「こんなに早く(実現する)とは思っていなかった。よく大の里が頑張りました」と喜んだ。 新小結での偉業だが、番付にはまだ上がある。師匠は「発展途上。まだまだこんなもんじゃない。(今場所の)負けが3番から1番に、そしてゼロになるようにしていければ」とも言った。大の里に伝えたいことを問われると「四股を踏め、腰を割れ」と即答し、「これが楽しめたら横綱になれる」と背中を押した。 「浮かれるのも今日まで。明日から切り替えて、次の場所に向かってほしい」。大の里も「二所ノ関部屋に入って良かった。何不自由なく生活できている。これからも二所ノ関親方から色々と吸収していきたい」と応じた。師弟の絆から生まれた初賜杯は、序章にすぎない。
報知新聞社