開放感タップリのミニバンをマニュアルで操る喜び

　ミニバン黎明期に登場したトヨタ「エスティマ」。 　 　イマでも根強い人気を誇りますが、実はいまではアリえない「MT仕様」が存在。 　 　今回、中古車市場に登場しましたが、どのような特徴があるのでしょうか。 【画像】「えっ…！」これが「次期エスティマか!?」 トヨタの「次世代ミニバン」を画像で見る（67枚）

まさかの「MT ミニバン」が中古車市場に登場！（画像提供：BAKUYASU AUTO）

　初代エスティマの丸みを帯びたフォルムは「天才タマゴ」というキャッチフレーズで親しまれ大人が大勢でゆったり乗れる居住空間は一大ブームとなりました。 　そんな元祖ミニバンとも呼べるほどの人気があったエスティマですが、全長約4800mm、全幅約1800mmは駐車場問題や取り回しが大変なこともあり、5ナンバー枠の「エスティマ ルシーダ／エミーナ」が登場します。 　ルシーダ／エミーナは全長4690mm、全幅1690mm、全高1780mmと扱いやすいサイズになったことで主婦層からも指示を得て、人気がさらに高まりました。 　また居住空間をさらに高めるためにンジンを75度横に寝かせたアンダーフロア型ミッドシップレイアウトを採用し、この方式は他に類を見ないほど珍しいレイアウトでした。 　その後、エスティマは2000年に2代目、2006年に3代目とモデルチェンジを繰り返してきましたが、2019年には生産終了となっています。 　なお前述のルシーダ／エミーナは初代のみに設定されていました。 　そんなルシーダ／エミーナですが、ミニバンでは珍しいマニュアル仕様の個体が中古車市場に掲載されて注目を集めています。 　今回のモデルは旧車から珍車まで幅広く取り扱う「BAKUYASU AUTO」の取扱車両で、年式は1996年式のエスティマルシーダです。 　ボディカラーはダークブルーマイカメタリックで、走行距離は9万6000kmの個体となっています。 　パワートレインは2.4リッター直列4気筒ガソリンエンジンを搭載し、当時の最高出力は135psを誇りました。 　エクステリアは基本的にオリジナルの状態ですが、ルーフキャリアの装着とアルミホイールが社外品に換装されていました。 　インテリアの変更点もほとんどなく、ADDEZTオーディオの換装とMOMO社製レザーステアリングの交換が純正からの違いとなっています。 　また、シートアレンジではセカンドシートが180度回転し、サードシートと対面で利用できるのがポイントといえるでしょう。 　そして最大のトピックがミニバンでは珍しい純正の5速MT仕様ということです。 　このように希少なエスティマ ルシーダですがこの車両取り扱いに至った経緯について、取り扱うBAKUYASU AUTOの担当者は以下のように話します。 「たまたま純正5速MT仕様のエスティマルシーダを見つけたので、取り扱うことにしました。 　当店では、比較的手が出しやすくかつ珍しいクルマを取り扱うように心がけています。 　また、エスティマルシーダの多くは海外に流れているので国内でも珍しいですが、純正5速MT仕様は特に珍しく希少性があります」 ※ ※ ※ 　今回の個体は、車両本体価格88万円（税込）にて展示されています。 　ミニバンのなかでもフロアから生えているマニュアルシフトはなかなか見られない光景で、マニュアル好きな人にはおすすめの1台ではないでしょうか。