中学の運動部 人気トップ10は? 10年前調査とも比較 静岡と全国、順位に違い
学校単位から地域ぐるみの活動へと改革が進む中学の部活動。そもそも、どのような活動が人気なのか。近年の傾向は。統計が公開されている運動部について探った。
【静岡】男子サッカー/女子ソフトテニス 首位を維持
日本中学校体育連盟(中体連)の加盟生徒数調査(速報値)によると、静岡県で2024年度に部員数が多いのは男子(1)サッカー(2)バスケットボール(3)ソフトテニス(4)卓球(5)陸上競技。女子(1)ソフトテニス(2)バレーボール(3)卓球(4)バスケットボール(5)陸上競技。 14年度の調査(確定値)と比較すると、ほとんどの競技で人数が減っている。男子サッカーは首位を維持したものの、人数は3割以上の減。軟式野球はほぼ半減した。女子は上位9種目の順位に変化はないが、人数は全て減少した。 部員数減少により、自校単独でのチーム編成が難しくなっている傾向も浮かぶ。県中体連運動部活動実態調査によると、何らかの競技で複数校による「合同チーム」を組んだ学校数は14年度で延べ7校だったが、24年度は同205校にまで増えた。 部員数減少の主因は少子化だ。学校基本調査によると、県内の14年度の中学生徒数は10万5808人だったが、本年度は9万4596人(義務教育学校の生徒を含む)。10年間でおよそ1割減った。
また部活動加入率も年々低下している。県中体連によると、県内全中学生に占める運動部生徒の割合は男子で67・71%(14年度は80・13%)、女子で50・59%(同61・02%)。男女とも10年間で約10ポイント下がった。部活動への加入を強制でなく任意とする動きが広がり、かつて入学前後の恒例行事だった部活動説明会を開催しない学校も現在では少なくないという。 外部クラブの影響もある。サッカーや野球にとどまらず、他の競技でも外部クラブが増え、専門的な指導を求めて外部クラブへ流れる生徒が一定数いるとみられる。 県中体連の竹内哲雄理事長(47)は「生徒数や指導者が減る中でより良い在り方を模索中だが、中学から運動を始める機会である部活動を残すことも大切だと思う」と話す。