閉店の日を迎え、多くの客らが集まるイオン鹿児島鴨池店＝８月３１日、鹿児島市鴨池２丁目

　鹿児島市議会は９日、本会議を開き、自民と公明の２議員が代表質問した。市は整備を目指す多機能複合型サッカースタジアムについて、閉店したイオン鹿児島鴨池店跡地への整備は「難しい」と、候補地の可能性を否定した。再開発するイオングループが「スタジアム整備は検討していない」ことを理由に挙げた。 【関連】知事に続き鹿児島市長も認めた…サンロイヤルホテル跡地も新サッカースタジアムの「候補地になり得る」

　イオン鴨池跡地へのスタジアム整備について問われ、市は「商業施設をベースにした同グループでの再開発を検討されている」と答弁。移転新築を表明している鹿児島サンロイヤルホテル跡地一帯との比較や、県との協議の「対象にしがたい」とも述べた。 　ホテルを運営する鹿児島国際観光は跡地活用を「白紙」とする。下鶴市長と塩田康一知事は、中心市街地に近い立地や一定の敷地面積があることなどから、移転が実現した場合は「候補地の一つになり得る」との認識を示している。 　同日の本会議で、市は周辺地権者との用地交渉や財源確保、交通渋滞、騒音対策などの課題があると説明。下鶴市長は、新たなにぎわい創出につながる可能性はあるとした上で、「ホテルの動向を見守り、地権者の意向を丁寧かつ慎重に確認したい」と述べるにとどめた。