海自掃海艦「あわじ」 命名地の淡路島・津名港に 船体は機雷攻撃防ぐ非磁性プラスチック
「国生みの島」、淡路島の名を由来とする海上自衛隊の掃海艦「あわじ」が11、12日の両日に兵庫県淡路市生穂新島の津名港で一般公開される。10日は現地で入港歓迎行事が行われ、後援会メンバーを含む市民らが、コロナ禍の影響により令和元年10月以来、約4年半ぶりとなる来島を祝った。 掃海艦は海中の機雷を排除する役目を担う。「あわじ」は全長67メートル、基準排水量690トン。機雷が反応しないよう船体には非磁性の繊維強化プラスチック(FRP)が用いられ、耐久性や強度が大幅に向上した。平成29年3月の就役で、神奈川・横須賀を母港として活動している。 10日は有志らでつくる「掃海艦『あわじ』後援会」のメンバーらが歓迎行事を開催した。吹奏楽の演奏で入港する「あわじ」や隊員らを出迎えたほか、着岸後には岸壁で志鎌寿透(しかまとしひで)艦長=3等海佐=に花束を手渡すなどして祝福。この中で、後援会副会長を務める本名孝至・伊弉諾神宮宮司は「淡路(島)にも支援者がいるということが、みなさんの糧になればありがたい」とあいさつした。 昨夏に6代目艦長として就任した志鎌氏は、厳しい状況にある安全保障関係の問題に触れながら「本艦における任務についても、訓練一辺倒ではなくなってきている」と指摘。「こうした中、『命名地』である淡路島に来ることができたのは非常に価値のあること」と述べた。 公開は11、12日とも午前10時~午後4時で受け付けは両日とも午後3時まで。併せて後援会は「あわじ」の乗組員に提供されるレシピをベースに、淡路市内の企業が開発した特製カレーを販売する。