時代が違えば優勝も…?『ドラゴンボール』天下一武道会に埋もれた「意外な実力者」たち
■とにかく運が悪かったチャパ王
次は、悟空にとって2回目の出場となる第22回天下一武道会の予選に現れたチャパ王だ。チャパ王は、過去に天下一武道会の優勝経験がある。しかも相手にかすらせもしないで優勝をしたという噂もあり、かなりの猛者だと察せられる。予選会場でその姿を見た周りの人間たちが思わずざわつくほどだ。 そんな中、悟空と対戦することになったチャパ王だが、彼は悟空の実力を見た目だけで判断。そんな油断から顔面に強烈な一撃を食らってしまう。そこで本気になったチャパ王は、必殺技「八手拳」を披露。あまりにも速い攻撃のため腕が八本に見えてしまうという技だ。 悟空はそのすべての攻撃を見切って避けていたが、並の相手ならこうはいかないだろう。その後チャパ王は悟空から攻撃を受けて場外へと落とされたものの、まだ戦えそうな雰囲気もあった。そのため、もっと広い会場で開催される本戦で戦っていたとしたら、もう少し違う展開も見られたかもしれない。 ただ、その3年後にまたも予選で悟空と対戦するが、その時は善戦することすらできずにあっさりと敗北。残念な結果となってしまった。 それでも、時を経て修行も重ねているだろうし、以前よりいっそう強くなっているはずだ。悟空が相手でなければ……。二度も予選で当たってしまうとはつくづく運がない。
■ハイレベルな必殺技に驚かされたナム
最後に紹介するのはナムだ。このキャラの中でも、今回挙げた格闘家の中でも一番強いかもしれない。その理由は、悟空をかなり苦戦させたキャラだからだ。 ふたりが戦ったのは第21回天下一武道会本選の準決勝。試合が始まると、ナムは攻守ともに悟空と同等かそれ以上の動きを見せていた。そして、一番驚いたのが必殺技である「天空×字拳」だ。 この技に入る前に上空に飛び上がるが、その高さがスゴい……。高さは自ら調節をすることができるようで、「超天空×字拳」では町や山々を見下ろせる上空までも軽々と飛び上がっていた。これは、悟空たち以外のキャラには出来ない芸当だろう。ミスター・サタンももちろんできない。 その攻撃力の高さも、食らった悟空の反応を見れば分かる。これまでどんな攻撃にも耐えてきた彼が、かなりのダメージを負っていた。もし、ナムが気功波などを習得したらかなりの強敵になっていたに違いない。 仮に亀仙人のもとで修行をすることができたら、ヤムチャ以上の戦士になっていた可能性もある。 天下一武道会は、悟空たちの登場によって次元の違う戦いとなってしまったが、ミスター・サタンの登場で、いったんリセットされた感じもある。 そのため、悟空たちの存在が忘れられ、サタン最強となった世の中なら、過去の天下一武道会に登場したキャラでもスゴい強さを見せつけたかもしれない。そんな初期の猛者キャラ同士の戦いも見てみたいものである。
大山元