低速コーナー改善のマクラーレン、高速域の強みはそのまま維持? 次戦スペインGPにも自信
マクラーレンF1は最近のアップデートによって低速性能が向上したことにより、高速域のパフォーマンスが損なわれたりはしないと考えている。 【ギャラリー】2026年の新規則F1マシンが明らかに! 現行規則との相違点を様々なアングルからチェック! マクラーレンのマシンはこれまで、高速コーナーで優れたパフォーマンスを示してきた。そしてマイアミGPで投入したアップデートによって、低速コーナーでのパフォーマンスも向上させてきた。 低速と高速の両方で優れたマシンとすることは、チームがこれまで課題と認識してきたことでもある。ただ、マクラーレンがある領域で向上を果たしたところで、他の部分が犠牲になるかどうかという疑念もあった。 しかしそういった事態にはならないとマクラーレンのドライバーは考えているようだ。次戦スペインGPはここ最近のレースよりも中高速寄りのサーキットが舞台となるが、オスカー・ピアストリはまるで心配していない様子だ。 「僕らは自信をまだ持っていけると思っているんだ」と、ピアストリは言う。 「高速で弱いだろうというよりも、他のチームが少し追いついてきたというだけのことだと思う」 「僕らはかなり上位を争っていけるという自信がある。レッドブルはおそらくここ最近よりも少し強くなってくるだろうけど、僕らも戦いに加わっていけると思うんだ」 なおマクラーレンはマイアミGPで実施したアップデートによって、低速で予想よりも改善があったことについて、当初は原因を掴みきれていなかった。 アンドレア・ステラ代表によると、チームはその仕組みを今は理解しているようだが、ライバルを警戒して詳しくは語らなかった。 「我々は低速コーナーで重要となるマシンの重要な挙動において、多少パフォーマンスを解き放つことができたことを理解し始めている」とステラ代表は語った。 「しかしその情報は、必ずしも共有したいものではない。ライバルには調べてほしくないものだからね」 「チーム内で、先月行なった作業の一部が成果を挙げていることを確認できるのが大事だと思う。というのも、この開発ラインに関して、(アップデートが)まだ終わったわけではないからだ」 「我々にはまだできることがある。そして今シーズンのさらなるアップデートと2025年のマシンのために集中しているんだ」 マクラーレンはここ3戦では最もポイントを獲得したチーム(116ポイント)となっており、コンストラクターズランキング上位2チームのレッドブル(106ポイント)とフェラーリ(101ポイント)をも上回っている。 こうした好調ぶりから、ピアストリは今シーズンのマクラーレンがチャンピオンシップ争いの候補として考えられると感じているようだ。 「間違いなく大変だろうけど、僕達は戦いに加わっていると思う」 ピアストリはそう語る。 「カナダでは、チームとして一番ポイントを稼いだと思う。大きな差ではないけど(メルセデスと同点)、僕らにとっては本当に良い結果だった」 「この数週間、僕たちはとても一貫して強さを発揮できている。かなり(特性が)異なるサーキットを転戦しても、強い戦いができていると思うんだ」 「まだ片付けないといけないものはある。小さなことについて話しているんだけど、チャンピオンシップを戦っていくときには、些細なことが大事なんだ」 「とてもタフな戦いになるだろうし、レッドブルが少し先んじてスタートを切っていることも明らかだ。フェラーリがどれくらい離れているかはわからないけど、僕らは彼らから結構ポイントを奪っている。だから間違いなく僕らは争いに加わっている。ただこれを現実のものにするためには、後半戦が重要になってくるだろう」
Jonathan Noble