第44回台北金馬映画祭で『雨の中の慾情』の上映決定!台湾ロケを捉えたメイキング画像が公開
成田凌が主演を務める日本と台湾共同制作の映画『雨の中の慾情』(11月29日公開)から、台湾ロケの模様を収めたメイキング画像が到着。また、本作が第44回台北金馬映画祭で上映されることが決定した。 【写真を見る】予告映像でも強い印象を残す神秘的なバスタブシーン 本作は『さがす』(22)やドラマ「ガンニバル」で監督を務めた片山慎三が、つげ義春の同名短編をほぼ全編にわたって台湾でオールロケを敢行し映画化した数奇なラブストーリー。成田、中村映里子、森田剛の実力派俳優をメインキャストに迎えて、2人の男と1人の女によるせつなくも激しい性愛と情愛を活写する。 今回、本作の撮影地となった台湾で行われる第44回台北金馬映画祭(現地時間11月7日(木)から24日(日)開催)にて凱旋上映されることが決定。本作の上映は11日(月)の夜に行われ、主演の成田に加えて魅惑的な未亡人の福子を演じた中村、自称小説家の伊守を演じた森田らが、現地にて舞台挨拶を実施する予定となっている。2024年3月、約1か月間、台湾に滞在して撮影を行っていたキャスト陣にとっては、完成した本作を引っ提げての凱旋舞台挨拶となる。 さらに第37回東京国際映画祭コンペティション部門への出品も決定している本作。台湾での凱旋上映直前の10月30日(水)には日本最速上映が行われ、成田、中村、そして台湾から撮影に参加したキャストの1人である李杏(シェンメイ役)が登壇する予定だ。 あわせて約1か月におよんだ台湾での撮影に臨んだ本作のメイキング画像が解禁となった。成田演じる売れない漫画家、義男の作業場兼自宅には、至るところに漫画執筆のための資料や道具が散乱し、壁には一面「眼」のイラストが貼られている。作り込まれた美術と世界観のなか、真剣な様子で役と向き合う成田や片山監督の姿が収められているほか、予告映像でも印象が強い神秘的なロケーションのバスタブシーン、さらに煌々と光り輝く純白の城を訪れる義男や福子の姿を捉えた写真が公開されている。 国際的にも評価されるつげ義春の原作を片山慎三が独創性あふれる数奇なラブストーリーとして実写化した本作。衝撃的な映像体験をぜひスクリーンで味わって! ■<コメント> ●片山慎三(監督) 「台湾のスタッフ、キャストの皆さま、ようやく『雨の中の慾情』が完成しました。本当に皆様のおかげです。非常に良い映画になっていると思っています。そしてこの度、歴史の長い台北金馬映画祭でお披露目することができることを大変光栄に思っています。この映画は、僕が初めて作ったラブストーリーです。ストーリーは難解な部分もあると思いますが、主人公の一途な気持ちを感じてもらえれば、という思いで作りました。台湾の皆さんにどういう感想を頂けるか、とても楽しみにしています」 ●楊晴絮(台北金馬映画祭プログラマー) 「それは、官能と妄想に満ちた三角関係から始まるが、やがてプロットは、生きることへの不安と現実逃避の願望に満ちた意識の内的迷宮へと誘っていく。漫画家つげ義春の作品の精神に忠実であるだけでなく、片山慎三監督作品のなかで最も印象的で深遠な映画である。人の奥底に潜んでいる心の暗い部分を明らかにする旅のようでもある」 ●王鴻碩(Light Year Images社代表取締役) 「私は2019年、監督の初の長編映画『岬の兄妹』の台湾での配給をさせていただきました。以降、監督の全ての長編映画を配給してきています。本作は、1つのジャンルに規定できない、様々な顔を内包しているファンタジー映画です。監督のもと、出演している全ての俳優がそれぞれの役を生き生きと演じ、誰も観たことがない風景を創り上げました。台湾で撮影が行われたことには感激しています。そして、片山監督の作品作りに関われたことを、とても光栄に思っています」 文/スズキヒロシ