来年子どもが生まれるので「学資保険」の加入を検討しています。夫は「インフレに対応できない」と言っていますが本当ですか? 教育資金はNISAで積み立てしたほうがいいのでしょうか?
子どもの教育資金を貯めるうえで、学資保険はインフレに対応していないものの多くのメリットがある貯蓄方法です。また、2024年から始まった話題の新NISAで教育資金を貯めたほうがいいか悩む人もいるでしょう。 本記事では、学資保険がインフレに対応していない理由や、学資保険とNISAの特徴について紹介していきます。 ▼大学の学費は「私立・公立」でどう異なる? 公立大学は“居住地域”によっても違いがあるって本当?
学資保険はインフレに対応していないのか
学資保険は、インフレに対応していません。インフレとは、物やサービスの値段が上昇することをいいます。インフレが起きた場合は金利が上昇するため、金利が変動する金融商品であればお金も増えます。 しかし、学資保険は固定金利で運用されます。固定金利の場合は契約時に決めた金利のまま運用されるため、インフレになり金利が上昇してもお金が増えることはありません。また、返戻率(払込保険料に対し、いくらの満期保険金が受け取れるかの割合)も、契約時に決められています。 例えば、リンゴひとつが100円の時代に、将来200万円を受け取れるよう契約したとします。しかし、返戻金の受取時にリンゴひとつの価格が500円の時代になっている可能性もあるでしょう。そのときも受け取れるお金が200万円のままであるため、相対的にお金の価値が下がったと言わざるを得ません。 学資保険は契約期間が長期間にわたるため、インフレリスクも高いといえます。
学資保険で教育資金を貯めるメリット・デメリット
教育資金を貯めるうえで、学資保険の活用を検討している人もいるでしょう。学資保険はインフレリスクなどのデメリットがあるものの、教育資金を貯めるうえで多くのメリットもあります。 本項では、学資保険で教育資金を貯めるメリット・デメリットについて解説します。特徴を把握したうえで、学資保険が自分に合っている手法であるか検討しましょう。 ■メリット 学資保険のメリットとして、親が死亡または高度障害となった場合、保険料の払い込みを免除される点が挙げられます。保険料の払い込みが免除されても、保障は引き続き受けられるため、万が一のことがあったときにも安心できるでしょう。 学資保険は、子どもの進学等に合わせてまとまったお金を受け取れます。手元にお金があると使ってしまう人にとっても、お金を貯めやすい保険といえるでしょう。また、払込保険料は生命保険料控除の対象であるため、節税効果が期待できる点もメリットです。 ■デメリット 学資保険は満期まで解約をしない前提で契約するため、解約のタイミングによっては払込保険料の総額よりも解約返戻金の額が少なくなる恐れがあります。また、お金を自由に引き出せない点に注意しましょう。