中国、無人タクシー普及を加速 スマート化も主導権狙う
【北京共同】中国で自動運転タクシーの普及が加速している。IT大手百度の運営するサービスは累計利用実績が4月時点で600万回を超え、安全要員も乗らない完全無人での運行も拡大。さまざまな状況での走行データを蓄積しながら人工知能(AI)で学習し“運転技術”に磨きをかける。中国は電気自動車(EV)の普及だけでなく、スマート化でも世界の主導権を握る構えだ。 百度の自動運転タクシー「Apollo Go(アポロ・ゴー)」は北京や上海など全国十数都市の指定エリア内で事業を展開。利用者はスマートフォンのアプリで呼び出し、車両後部のパネルに暗証番号を入力して乗り込む仕組みだ。 北京市内で4月末に記者が乗った車は完全無人タイプで、誰もいない運転席でハンドルがくるくる回りながら急に割り込んでくる車や側面から飛び出すバイクを巧みに回避。座席前のタブレットで聴きたい音楽やエアコンを自由に操作でき、快適な乗り心地だった。
アポロ・ゴーは2021年に事業を開始。テストを含めた累計走行距離は1億キロを超えた。