自民党の石破茂前地方創生担当相が会見(全文1)日米同盟変わらねばならない
自民党の石破茂前地方創生担当相が21日12時半より、外国特派員協会で会見をした。 石破氏は、防衛相、自民党幹事長、地方創生担当相を歴任している。また、派閥に属さないことで知られていたが、昨年9月に派閥「水月会」を立ち上げて会長に就任した。 【中継録画】自民党の石破茂前地方創生担当相が外国特派員協会で会見
大統領選挙の結果について
石破:お招きをいただきましてありがとうございます。自民党衆議院議員の石破であります。国会議員を今、30年務めております。そろそろ2016年も終わりでありまして、暮れになりますといろんな新聞、いろんな雑誌、いろんなテレビ、来年はどうなる、という特集が行われます。だいたい当たらない。で、私は思うのですが、1年たって、なぜ私の予測は当たらなかったのかという解説をして欲しいんですけど、そういうことやった人はほとんどいません。 去年の今頃、ドナルド・トランプ氏が共和党の候補になると思った人もほとんどいなかったし、大統領になると予測した人もほとんどいなかったはずです。イギリスがEUを離脱すると思った人もほとんどいなかった。トランプ氏が大統領になる、まだなっていないが、大統領になるということが決まれば、円はものすごく高くなって、株はものすごく安くなるはずだったが、全然そうなっていない。 このように世界が予測不能になってきた理由はなんだろうかと考えてみたときに、それは人口がものすごく増えたということと、情報のスピードがものすごく速くなった。この2つが原因だと思っています。ですから、来年の世界もまったく予測は不能であるということであり、わが日本国としては、外国からいろんな圧力を受けて国の政策を変えるのではなく、日本国が自ら経済政策であれ、安全保障政策であれ、あるいは金融政策であれ、日本が自ら変えていかねばならない。そういうような年になると思っています。 この5月に私は合衆国を閣僚として訪問をし、民主党関係の皆さま、あるいは共和党関係の皆さまと、それぞれ2時間ぐらい夕食を共にいたしました。非常に印象的であったのは、民主党関係の方々。かなり地位の高い方々ですが、みんなトランプの悪口は一生懸命言うんだけども、ヒラリーは素晴らしいって言った人がほとんどいなかったのは極めて印象的でした。で、共和党の方々と夕食を共にしたときは、誰1人トランプを知らなかったというのはすごく印象的なことでありました。 合衆国大統領選挙のひと月ぐらい前のことでありますが、このたび、トランプ次期大統領の安全保障担当補佐官に就任をするマイケル・フリン氏と、夕食を共にしながら3時間ぐらいディスカッションをする機会がありました。これ極めて少人数で行われ、実質的にはフリン氏と私の1対1の会談の形を取りました。で、フリン氏は民主党員であります。そして、合衆国陸軍の中で極めて信望の厚い有能な将軍であります。退役陸軍中将であります。日米同盟の重要性は極めてよく、正確に認識をしておりました。