ラグビーの次の番狂わせは女子バスケの番?
では、リオ五輪でのメダル獲得のために取り組むべき課題はどこにあるのだろうか? 原田さんは、以下の4点を指摘した。 「ひとつはスリーポイントシュートの精度アップです。プレッシャーのかかったゲームでの精度は物足りません。もうひとつは、怪我人を出さないなどチームコンディションを維持させ調子の波をなくすことでしょう。どの試合もコンスタントにゲームの入りをよくしてペースをつかまねばならないと思います。次に相手にアジャストされたときの対応力です。五輪では、相手のパワーもスピードのレベルも上がります。また日本の戦術を研究もされてきます。フィジカル、パワーのレベルアップも含めたプレーの対応力を高めておくべきでしょう。最後にリバンド力。より強化し工夫も大切になってきます」 ロンドン五輪、世界選手権を連覇している不動の金メダル候補のアメリカに加え、欧州の各国がレベルアップしていて、気の抜けるチームはどこもない。だが、アジア選手権で光った日本らしさに加え、原田さんが指摘するようなチームの課題を克服していけば、メダルの獲得は決して夢物語ではないだろう。 原田さんは、「アジア選手権では準備をしていたのに出さずに勝てたディフェンスのスペシャルなプレーもあります。五輪での武器になるかもしれません。早くリオ五輪出場を決めたので準備に時間もあります。 それぞれのチームに戻りWリーグで個人技に磨きをかけ切磋琢磨し合い、代表活動では海外遠征などで、課題を克服していけば、さらにチーム力というものが伸びていくと思います」と言う。 この7月にユニバーのチームは、日本のスタイルを生かして勝ち進みベスト4に入った。優勝したアメリカとは、準決勝で98-102という互角の死闘を演じた。ラグビー界に続き、日本の女子バスケットが、世界を驚かせる番だ。