茨城・八千代の白骨遺体 古河の65歳女性と判明 4年前から不明 長男「知人に処理依頼」
茨城県八千代町の畑の土中から白骨遺体が見つかった死体遺棄事件で、県警は6日、DNA型鑑定の結果、遺体は行方が分からなくなっていた同県古河市、職業不詳、女性=行方不明当時(65)=と判明したと発表した。別の事件で県外の刑務所に服役中の長男は「死体の処理を知人に依頼した」と話している。県警は、女性が死亡した時期や経緯などについて詳しく調べている。 県警捜査1課によると、2020年5月6日午前6時ごろ、女性と2人暮らしだった40代の長男から「誰か来ている。助けて」と110番通報があった。県警古河署員が駆け付けると長男に薬物中毒の症状がみられ、女性は所在不明であることが判明。同署は同日、薬物事件で長男を逮捕。女性はその後の家宅捜索でも発見されなかった。長男は「自宅で自殺した」と説明しており、県警は死体遺棄事件の可能性を把握していた。 今年7月、別の事件で関東の他県の警察署に勾留中の男が「数年前、畑に女性の遺体を埋めた」と供述したことから、県警は捜索し、10月22日に白骨化した遺体を発見。男は女性や長男と知り合いで、死体遺棄罪の公訴時効(3年)が経過したとの趣旨の話もしているという。県警は畑に死体を遺棄したのは複数人の犯行とみている。 女性の住んでいた一軒家は庭が荒れ、玄関までツタが茂っていた。近所の女性は「見かけなくなり、ずっと心配していた。埋められていたなんてあんまりだ」と涙を流した。10年来の付き合いといい、「笑顔が素敵で気さくな本当に良い人だった」と悼んだ。 別の女性は「しばらくは息子と2人暮らしだった。孫といる姿を見たこともあった」と話した。
茨城新聞社