主な一問一答 史上初の全8大タイトル防衛の藤井聡太王座「充実感のあるシリーズだった」/将棋
将棋の藤井聡太王座(22)=棋聖・竜王・名人・王位・棋王・王将との7冠=が30日、京都市で指された第72期王座戦五番勝負第3局で先手の永瀬拓矢九段(32)を156手で下し、対戦成績3連勝で初防衛を果たした。昨年の五番勝負で史上初の全8冠を独占して、現在は7冠だが、全8大タイトルで史上初めて防衛を果たした。 終局後、藤井王座が会見した。主な一問一答は以下 --最終盤に逆転した 「終盤の入り口あたりでは少し苦しいめの形勢かなと感じていた。秒読みになってからは形勢判断するのが難しかった。足りない形と感じていた」 --3連勝で防衛 「本局は逆転勝ちではあったが、シリーズ全体では、中盤戦が長い将棋になって判断の難しい局面が続いて、全体として対局していて充実感のあるシリーズだった」 --8大タイトルで全て防衛を経験した 「そのことは全く意識していなかった。王座戦に関して言えば永瀬九段とのシリーズということで、昨年よりも充実したシリーズにできればという気持ちで指していた。防衛戦はシリーズの開幕に向けてしっかり状態を上げていかなくてはいけないところはあるが、始まってしまえば挑戦を防衛を目指すかを意識することはない。今期も前期と同じような気持ちで対局していた」 --7冠を維持し、また8冠を目指すか 「今の段階では全く考えていなくて基本的には目の前の1局に全力を尽くしていきたい。10月から竜王戦が開幕するのでそちらでいい将棋が指せるようにと思っています」 --最終盤の香打ち。永瀬九段は歩で受けたが、応手が違ったら、藤井王座の攻めが途切れていたのか 「最終盤は少し足りないかなと思っていた。(応手が違って桂跳ねであれば)こちらの玉への詰めろが継続していて負けの形だったかなと思います」 --タイトル通算獲得数25期に到達。99期の羽生善治九段が100期に迫るが、その4分の1になった 「獲得数は普段、意識するところではないが、記録の話になると羽生九段や大山十五世名人のすごさを改めて感じるところがあります」