観光地・宮崎県高千穂町の駐車場を予約制にする3日間の社会実験…「オーバーツーリズム」解消なるか検証
宮崎県内有数の観光地・高千穂町で、観光客が利用する駐車場を事前予約制にする国土交通省の社会実験が2日から3日間行われる。町営駐車場の空き情報も併せて発信しながら町中心部の観光交通を分散化し、混雑抑制を図るのが目的。同省は「オーバーツーリズム(観光公害)の解消につながるか検証したい」としている。 【動画】宮崎県・高千穂峡の「真名井の滝」からハイダイビング!
町によると、町内の2023年度の観光客数は約131万人。新型コロナ禍の20、21年度は100万人を割ったが、その後は2年連続で大台を回復している。
一方、高千穂峡や高千穂神社といった観光スポットが集中する町中心部では、春や秋の行楽シーズンになると駐車場を探し回る「うろつき交通」や駐車場の空きを待つ車で混雑が発生。町を訪れる観光客の多くがマイカーやレンタカーを利用する特徴もあり、住民の生活に悪影響を及ぼす車を巡るオーバーツーリズム問題は町の悩みの種となっている。
同省延岡河川国道事務所によると、社会実験では同町三田井の神殿南駐車場を事前予約制とし、普通車最大30台分を用意する。すでに専用サイトから先着順で予約受け付けを始めており、午前8時~正午は20台、午前10時~午後2時は10台、午後1~5時半は20台が予約できる。利用料金は1回4時間まで500円。
同駐車場近くのバス停から高千穂峡までは有料のシャトルバスを運行予定。また、実験期間中は町営駐車場(第1~第5)の満車、空車情報も専用サイトで確認できる。
社会実験の問い合わせは延岡河川国道事務所(0982・31・1155)へ。