奥華子「路上ライブなかったら今の私の音楽は絶対ない」
名駅のナナちゃんの前でも弾き語り
名古屋では、名古屋駅や金山駅で路上ライブをしていたことも。「『名古屋ならナナちゃんがいいよ』って聞いてたので、どんなかわいい銅像があるんだろうって探したんですけど全然見つからなくて。地元の人に尋ねたら『あれだよ』って教えてくれたんですけど、すっごいデカイから『ええっ!?』って驚いたのを覚えてます(笑)」 金山駅にある複合施設アスナル金山での思い出も多く、「路上ライブをやっている時にたまたまアスナルさんの一番偉い方が通りかかって、『こんなとこで歌うよりうちで歌いなよ』って、ステージで歌わせてもらえるようになったりしました。アスナルさんのCMソングを作らせてもらったこともあります」と懐かしそうに話してくれた。
奥華子の名を世に知らしめた「時かけ」
奥といえば、細田守監督のアニメ映画「時をかける少女」の主題歌に「ガーネット」、挿入歌に「変わらないもの」が起用されたことでも知られる。 テレビ放送されるごとに反響が大きくなっていったそうで、「映画が放映されてから時間が経つごとに浸透していってるという、すごく不思議な感じ」と話す。 7月にテレビ放送された際は、エンディングがカットされたことで「ガーネット」が流れないという事態に、視聴者たちがネット上で大ブーイングを起こしたこともあった。それほどまでに、この映画には奥の音楽がなくてはならない存在になっていることがうかがえる。 「失恋ソングの女王」と呼ばれることについては、「確かに失恋ソングが多いですよね(笑)。楽曲の8割くらいがそう。自分で聴くのも切ないバラードとか好きなので、やっぱり歌うのも自然と失恋ソングになります。すごく自分らしいなと思いますし」と話す。 「幸せな時って気付けないことが多くて、失くしたときにこそ大事さがわかる。失恋ソングって幸せだった頃の風景や思いを込められるから、いろんなことが歌えるような気がします」と思いを語った。 現在は、デビュー10周年を記念して全37ヵ所で開催する全国ツアーの真っ最中。10月1日には名古屋芸術創造センター(名古屋市東区)にて名古屋公演が予定されている。 今後については「あんまり目標がないんですけど、ただまあ…奥華子といえばこの曲!みたいな大ヒットソングがあるといいですね。今まで支えてくれたファンの人もスタッフの人も本当によかったねって思える、恩返しができるような曲を作れたらいいな」と笑顔を見せた。 (編集プロダクション エディマート/須崎條子)