プライベートサウナ人気 複数の施設巡る人も多く 長野県松本地域
長野県松本地域で、個室空間のサウナ「プライベートサウナ」巡りを楽しむ人が増えている。新型コロナウイルス禍をきっかけに施設が増え、休日の新たな楽しみ方として定着してきた。施設ごとに特長があることも魅力だ。 6月にオープンした「サウナ里山」(松本市寿北9)は、北アルプスを一望する眺めの良さが自慢。好天の日は椅子に寝そべり仲間と外気浴を楽しむ人が多い。小澤信一社長(82)は「すでにリピーターもいる。里山の豊かな自然の中でゆっくりして」と話す。 美ケ原温泉(同市里山辺)の旅館・御宿(おんやど)石川が経営する「一棟貸し宿とサウナ 束間(つかのま)」は温泉とサウナが一緒に楽しめるのが魅力で、夫婦やカップルの利用が多い。担当の石川裕章さん(35)は「サウナが好きな人はこだわって全国各地を巡っている。県内はロケーションが良く人気」という。 山岳観光地・上高地(同市安曇)に向かう途中の波田にあるのが「シマシマサウナ」だ。「山岳観光+サウナ」はいまや旅行メニューの一つといい、オーナーの中島厚輔さん(29)は「登山の疲れが取れ眠りに入りやすいというメリットがある」と魅力を話す。登山後に他の客に気兼ねなくリラックスできることが人気の理由という。 休日のプライベートサウナ巡りが楽しみという松本市内の看護師の女性(24)は「個室なので感染症などの心配が少ない。心身ともにリフレッシュできる」と魅力を話した。 ただ、体への負荷の大きいサウナには注意点もある。さくら血管病クリニック(同市島立)の福井大祐院長(血管外科医)は「過度の利用で脱水や血管拡張による低血圧などのリスクもある」とし「個人差、年齢差、持病の有無に応じ、利用方法を適切にコントロールすることが重要」と指摘している。
市民タイムス