川にニホンカモシカ!? 静岡市葵区・中河内川
静岡市葵区中沢の中河内川で30日、国の特別天然記念物ニホンカモシカが川を歩いて渡る珍しい光景が見られた。専門家によると、ニホンカモシカは川の付近に現れることはあるが好んで水に入る動物ではなく、川を渡る姿を見せるのは非常にまれだという。 中河内川の岸辺に姿を現した体長1メートルほどのニホンカモシカは、しばらく周辺を歩いた後、先日の大雨で増水した川に入った。腹まで水につかりながらも3分ほどかけて渡りきった。 県内に生息する哺乳(ほにゅう)類に詳しい県自然史博物館ネットワークの三宅隆副理事長(78)は「水深のある川を渡る姿は初めて見た。ニホンカモシカは縄張りを持っているのでその見回りか、他のカモシカに縄張りを奪われ、新天地を求めて川を渡ったのでは」と推測する。
静岡新聞社