住友林業などが米で木造7階建てオフィス、従来ビルより2600tのCO₂削減
記事のポイント①住友林業など3社が米・ダラス近郊に木造7階建てのオフィスビルを開発した②木造の採用や工法の工夫でRC造と比べてCO2を2600t削減した③今後、環境認証やウェルネス認証の取得を予定する
住友林業、飯野海運、熊谷組の3社はこのほど、米大手デベロッパーと組んでダラス近郊に木造7階建てのオフィスビルを開発した。木造の採用や工法を工夫することで、鉄筋コンクリート(RC)造に比べて建設時のCO2排出量を2600t削減した。今後、環境認証やウェルネス認証の取得を予定する。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)
3社がこのほど開発した木造オフィスビルは7階建て、賃貸面積は2万2000㎡超で、ダラス近郊の木造オフィスとしては最大規模になる。米大手デベロッパーと特別目的会社を設立し、開発事業を進めた。 約4000㎥の木材を使用し、工法としては木材を積み重ねて圧着してできた大型建材を構造材として用いるマスティンバー建築を採用した。これにより、RC造と比べて建設時のCO2排出量は約2600t削減、建材で用いる木材の炭素固定量は約3400tと試算する。 同ビルでは今後、環境認証のLEEDやウェルネス認証Fitwel(フィットウェル)の取得を予定する。FitwelはCDC(米疾病予防管理センター)とGSA(米政府調達局)が2017年に共同開発した建物の性能認証で、その建物を使用する人の健康とウェルビーイングに焦点を当てて評価する。 施設内にはフィットネスジムを用意し、林地には約9300㎡の緑地公園を整備し、テナント従業員の働きやすさや生産性向上を支援する。