1歩前進しては2歩後退

長年ラツィオを支えてきたルイス・アルベルト photo/Getty Images

ラツィオがトンネルを抜けるにはもう少し時間がかかりそうか。 今季、マウリツィオ・サッリ体制3年目を迎えたラツィオ。1年目はセリエAで5位、2年目は2位と着実に力をつけてきていた。そのため、2023-24シーズンは悲願のスクデット獲得へ向けて勝負の年になるはずだった。 しかし、いざシーズンが開幕してみると、格下相手に連敗スタート。さらに、チャンピオンズリーグとの過密日程もあってかなかなか調子が上がらない。リーグ前半戦の勝率が50％（9勝3分7敗）を切っており、苦しいシーズンを過ごしている。 ただ、そんなラツィオも第17節から5連勝。昨年末から復調の兆しを見せていたかに思えた。しかし、2月に入ると、再びチームの調子は下降だ。同月に行われたリーグ戦で勝利を手にできたのは第24節カリアリ戦のみ（1勝3敗）。第25節ボローニャ戦と第26節フィオレンティーナ戦にいたっては、いずれも先制点を奪いながら逆転負けを喫してしまった。なお、連勝により一時は4位まで順位を押し上げていたが、再び8位まで落としている。 歯車が噛み合わず、波に乗り切れない状態が続いているラツィオ。チームの心臓であるルイス・アルベルトも伊『sky sport』で次のような思いを打ち明けていた。 「今年は本当に奇妙なシーズンだ。1歩前進しては2歩後退してしまう。試合が来るたびにそれを感じているよ」 そんなラツィオは3月1日にACミラン（第27節）、同月5日にバイエルン（CLラウンド16・2ndレグ）と、強敵との連戦が続く。終盤戦へ向けて少しでも勢いをつけるためにも、この戦いで結果を残したいところだが、果たして。