3COINSが「業績絶好調」の謎。他の雑貨チェーンを引き離す“こだわり”が鍵だった
「かわいい」は、進化する。 食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、食トレンド、スーパーマーケットやスタバ、ダイエットフード、食育などの情報を“食の専門家”として日々発信しています。 【画像】3COINSの雑貨はどんな空間にもなじむのに、置くだけで部屋が垢抜ける 300円を切り口として日常生活における「ちょっと幸せ」を提案する雑貨専門店と言えば、「3COINS(スリーコインズ/通称スリコ)」。 スリコを運営するパルグループホールディングスの2024年2月期の連結決算は過去最高益を記録。絶好調の大きな要因として、スリコが大幅な成長を遂げていることがわかります。なぜそれほどにまでスリコが女性の心をつかみ続けるのでしょうか? そこで今回は、食関連のグッズをじっくりチェックし、スリコの魅力を考えてみることに。ヒット商品を連発し続ける理由は、“かわいいの進化”にありました。
見た目のかわいさだけではない、スリコの魅力とは?
今のスリコが放っている圧倒的な魅力は、デザインや色などにおける単発的で直感的なかわいさに依存をしていない点にあります。 10年以上前に「かわいいは正義」というキャッチフレーズが流行したことを覚えていますか? スリコはこの概念を軽視しているどころか、むしろ大切にしている。“今の時代らしいかわいい人”を具体的に設定し、その理想像が持つニーズを満たしてくれるような商品を開発している。だからこそ多くの人々からSNS上でも「かわいい!」と共感・称賛されるのです。 一例で考えてみましょう。かわいい人とは、旅が好きで、自分のライフスタイルの中に旅や海外の要素を上手に取り入れることができることだと想定。 現在一部店舗で展開されている「世界を旅する雑貨シリーズ」のインドやタイの食器類は、そんな彼女たちの好奇心をリーズナブルに満たしてくれています。
キッチンツールは“日常をオシャレに楽しむ”を実現
スリコでは白を基調にしたキッチンツールも充実しています。自分の日常を無理なくおしゃれに楽しむことができるよう、フライパン類、サラダスピナー、レンジで目玉焼きを作ることができる専用クッカーなど、多様な商品がラインナップ。 中には100均よりも安く感じるアイテムもあり、私は「抗菌用途別まな板4枚セット」(330円)をリピート購入しています。