『踊る!さんま御殿!!』初出演も全カット 川田裕美「仕事ゼロ」でフリーになって10年目のいま「きっかけは宮根さんだった」
── フリーになってからいろいろな経験をされるなかで、特に記憶に残っていることはありますか? 川田さん:初めて『踊る!さんま御殿!!』に出演したときのことです。放映で自分のトークが使われなかったんです。オンエアされた番組では、私はただそこに座っているだけ。後日、先輩に相談したら「この番組はチームワークなんだよ」と言われて。えっ!と思いました。ひとりずつエピソードを話すので、完全に個人戦だと思っていました。
でも、実際はほかの誰かが話したことをいかにみんながサポートできるかが大切で、チームで番組が成り立っているのだ、と。そこで「自分が、自分が」となってしまうと、空気を壊してしまうことにもなりかねません。それに早い段階で気づかせてもらえたのはよかったなと思います。それからは仕事をするたびに、本当に求められていることができているだろうか?という振り返りの時間が増えました。 ── 今年でフリーになって10年の節目を迎えます。10年かけて川田さんが気づいたものとは?
川田さん:やっぱり目には見えない小さな、小さな積み重ねしかない、ということでしょうか。自分が大切に思う人や「この人すごいな」って思う人がいたら、その人の話を本当に真摯に聞く。そしてすごいところを取り入れ、まずはやってみる。そのなかで、これは自分に合うなとか、そうじゃないなというものがわかってくる。そうしていままでやってきたことを、嘘なく正直に積み上げていき、自信に変える。そういうことをこの10年でちょっとずつ学んできたような気がします。
PROFILE 川田裕美さん かわた・ひろみ。1983年生まれ、大阪府出身。和歌山大学経済学部卒。2006年読売テレビ入社。アナウンサーとして活躍し、『情報ライブ ミヤネ屋』で注目を集める。2015年読売テレビを退社し、フリーに転身。現在日本テレビ『ヒルナンデス!』水曜レギュラー、日本テレビ『1周回って知らない話』、読売テレビ『ピーチCAFE』ほか出演中 取材・文/小野寺悦子 写真提供/セント・フォース
小野寺悦子