勇気を持って前向きに。インドネシア戦の命運握るボランチの舵取り。守田英正は「もう1回、ポジティブな再スタートを切る気持ちで」【アジア杯】
気迫がチーム全体に生まれたのはプラス様子
「優勝しかない」と久保建英(レアル・ソシエダ)も語っていたように、大会前は日本が5度目の戴冠へ突き進んでいくと目されたアジアカップ。だが、ふたを開けてみると、2戦終了時点で1勝1敗。いまだグループステージ(GS)も突破できていないという、まさかの苦境に陥っている。 【アジア杯PHOTO】決勝トーナメント進出を懸けたインドネシア戦。試合前日の日本代表の選手たち 1月23日のシリア対インド戦、香港対パレスチナ戦のいずれかがドローに終わっていれば、日本の16強進出が決まっていたが、それも叶わなかった。つまり、24日のインドネシア戦はまさに大一番。イラク戦のようなミスを犯したら、最悪の場合、GS敗退もあり得る状況だけに、不甲斐ない展開だけは絶対に阻止しなければならない。 「インドネシアも次のステージに進む可能性があるので、勢いにのまれず、自分たちのサッカーで叩きのめすつもりでやりたい」と、前日会見に出席した冨安健洋(アーセナル)も普段使わない強い言葉を口にして、チーム全体を鼓舞していた。 「『次に勝てば』とか『1個勝てば』とかで勢いに乗る要素は間違いなくある。あとは単純な熱量。リバプールでやっていても、サポーターの雰囲気が作り出す熱量は間違いなく結果を左右する。戦術うんぬんじゃなくて、ベーシックな部分というか、戦う気持ち的なところ。それをチームの中で高く保てるかは、すごく重要なキーになると思います」と、キャプテンの遠藤航(リバプール)もかつてないほどの闘志を燃やしていた。 そういった気迫がチーム全体に生まれたのは大きなプラス様子。それを結果に結びつけるしかない。 インドネシアは5-4-1をベースに、守備に重きを置いた戦いをしてくるだろう。引かれる分、押し込んでもなかなかゴールをこじ開けられない展開を強いられる可能性もある。 そこで重要になるのが、ボランチの舵取りだ。今回も遠藤・守田英正(スポルティング)の「鉄板コンビ」が出るのか、それとも佐野海舟(鹿島)や旗手怜央(セルティック)が出るのか未知数なところもあるが、彼らのところでしっかりとボールを落ち着かせ、攻守両面でコントロールし、敵をかく乱する配球を見せていくことが、日本らしい戦いにつながるはずだ。 「もちろん航君との2人の関係性だけで何かを話せるものじゃないし、相手のシステムとの兼ね合いもありますけど、イラク戦はゴールを奪いに行くシチュエーションがなかなか作れなかった。航君は対人や寄せとかが強みだけど、そこも生きないような展開になってしまったのは確かだと思います」と、守田は相棒の遠藤を活かしきれなかったという反省をにじませた。 そのうえで、「僕自身もいろいろ考えてしまって、実力を100%発揮できていないのも事実。これまでチームとして勝っていたから『ユニットがうまく行っています』って見えていた部分もあったのかなと。ただ、負けたからといって全てできなくなったわけじゃない。今はまだ自分たちの力でどうにでもなるタイミングですし、もう1回、ポジティブな再スタートを切るっていう気持ちでいます」と、改めて前向きなマインドになって、インドネシア戦から違ったシナリオを描いていく構えだ。
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