“コロナワクチン”接種後に妻が死亡 「救命できた可能性」調査結果に夫の胸中は
日テレNEWS
愛知県で去年、新型コロナウイルスのワクチン接種後に当時42歳の女性が死亡しました。亡くなった原因について、26日に調査結果が公表され、女性の夫が現在の思いを語りました。 ◇◇◇ 愛知県愛西市に住む飯岡英治さんは26日、カメラの前で思いをにじませました。 飯岡英治さん 「亡くなってから約10か月。やっと、この時が来たなという気持ちです」 飯岡さんは、長年連れ添った妻・綾乃さん(当時42)を亡くしました。 去年11月、綾乃さんは市内の集団接種会場で4回目のワクチン接種後に容体が急変。ワクチン接種から5分後に嘔吐などの症状がみられ、その場で心肺停止。その後、死亡しました。 飯岡さんは「綾乃さんは『アナフィラキシー』を起こしたのではないか」と考え、医師らがアドレナリンなどの治療薬を投与しなかったことが適切な対応だったのか疑問を抱き、市などに情報公開を求めました。しかし、開示された資料はほとんどが黒塗りでした。 飯岡英治さんは「とにかく妻が亡くなった原因が知りたい。どうして亡くならなければいけなかったのか、その原因」と話していました。 そして、26日、愛西市が設置した医療事故調査委員会が調査結果を公表。綾乃さんが「アナフィラキシー」を起こしていた可能性があるとし、アドレナリンを注射しなかったことは「標準的ではなかった」と結論づけたのです。 長尾能雅委員長 「急性呼吸不全及び急性循環不全が直接死因であると考えられ、アナフィラキシーが関与していた可能性が高い。早期にアドレナリンが投与された場合、救命できた可能性を否定できない」 この結果に―― 飯岡英治さん 「やはりアナフィラキシーだったんだなと、それだけです。なぜ、医師と看護師はそれに気づけなかったのか。気づいてくれていたら、まだ生きているかもしれない。それがすごく悔しくて」 委員会は再発防止策として、ワクチン接種後に患者が呼吸困難を訴えた場合、内容にかかわらずアナフィラキシーを想定し、アドレナリンを注射することなどを挙げました。 飯岡英治さん 「突然、妻が亡くなってますから、同じような人を増やしてほしくない」 飯岡さんは“ワクチンを安全に打てる環境を整備してほしい”と再発防止を求めています。