虎のソナタ 「恒例の大トリ更改」スターになってほしい 阪神・佐藤輝明の契約更改…まだまだ無限の可能性
昼下がりのサンスポ編集局が突如、華やいだ。 やってきたのは大阪天満宮の招福娘の4人。小野真由子さん、浜園舞衣奈さん、提坂瑚々(さげさか・ここ)さん、松尾璃子(りこ)さんが笑顔とともに「福」を運んできてくれた。縁起ものの福ざさも一緒に-。招福娘の来社は、ナニワを彩る年中行事。この日を楽しみにしている社員がいるとか、いないとか。 【写真】子どもたちにロングティーを披露する佐藤輝明 対応したのは整理部長・矢田雅邦、運動部デスク・阿部祐亮、文化報道部デスク・澄田垂穂ら。天満宮といえば菅原道真をまつった、誰もが知っている学問の神様。招福娘は数えきれない「福」を運んできてくれる。 当番デスクでもあった阿部は神妙な顔をしながら「どうか自分のところだけに福がいっぱい来ますように」と願っていた。誰も「人類みんなに福がきますように」とは祈らない。人間とはそういうものだ。 ご一行が帰った後につぶやいたのが、澄田だった。 「有馬記念の前に来てくれたら良かったのになぁ」 馬券が外れた悔しさからか、実に自分勝手な言い分。こういうタイプには、永久に「福」は来ないような気がする。 阪神球団は仕事納めだった。その前に行われたのが佐藤輝の契約更改。 「現状維持です」 年俸1億5000万円のままだから、われわれ小市民にとっては羨(うらや)ましい限りだが、野望に満ちた青年には何とも悔しい〝一時停止〟かもしれない。 とはいえ、正直に金額を言うあたりは、実に男らしい。 その昔、阪神の仕事納めといえば、スーパースター金本知憲の契約更改だった。大トリで登場し、会見場で席に着くなり-。 「2億6000万円です」 またある年は-。 「5億5000万円です」 さらに別の年は-。 「現状維持です。5億5000万円」 現役生活最後の方は-。 「下がりました。4億4500万円です」 現実離れした数字を、ポンポンを公表していく姿は、それはそれはカッコ良かった。夢を売るプロ野球選手の姿が、そこにあった。 たまたま今年の大トリ(ポスティングシステムを利用してメジャー挑戦を目指す青柳を除く)になった佐藤輝には無限の可能性がある。近い将来「恒例の大トリ更改」のスターになって-。