「故郷を活気づける」川辺に灯籠の光 九州北部豪雨から7年
記録的な大雨で福岡、大分両県で関連死を含めて40人が亡くなり、2人が行方不明となった2017年の九州北部豪雨から、5日で7年を迎えた。 【写真】九州北部豪雨の犠牲者を悼み、筑後川のほとりでともされた紙灯籠(とうろう)=2024年7月5日午後7時18分、福岡県朝倉市、日吉健吾撮影 死者、行方不明者が35人に及んだ福岡県朝倉市では夜に、犠牲者を悼む42個の紙灯籠(とうろう)が筑後川のほとりでともされた。企画した、まちの復興に携わる同市の平川文(ぶん)さん(45)は「災害はつらい出来事だったが、少しずつ復興してきた。故郷を活気づけたい」と話した。 市では国による災害復旧事業が昨年7月に完了。事業費600億円が投じられ、砂防ダム30基と長さ計14キロの川の護岸整備がなされ、橋20本が架け替えられた。ただ、基幹産業の農業では、農地の区画整理事業は被災した206ヘクタールの4割しか終わっていない。 被害が大きかった地域では、住まいや生業を失った人の転出が顕著で、これまでに三つの集落がなくなった。(池田良)
朝日新聞社