職場では令和になっても「バレンタインチョコ」を贈る習慣があります。毎年しんどいのですが、どうにか止める方向に持っていけないでしょうか…?
近年、「虚礼廃止」といって、お中元など「気持ちがこもっていない、形骸化した儀礼」をやめる企業が増えてきています。 バレンタインの「義理チョコ」もある意味「虚礼」といえますが、いまだに贈る習慣のある会社が散見されます。もし個々人の好みまで考えてチョコを買っているのであれば、かなりの労力と金銭的な負担が生じていることでしょう。そこで本記事では「義理チョコ」がしんどい人のために、上手にやめる方向にもっていく方法を解説します。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
ポイントは「周囲を巻き込むこと」
そもそも、世の中のどれだけの人が「職場のバレンタインはしんどい」と考えているのか、実情を探ってみましょう。 市場調査会社・インテージが実施した調査によれば、調査に参加した女性の82.0%が「参加したくない」、男性の53.0%が「義理チョコはもらってもうれしくない」と答えていました。「職場のバレンタインはしんどい」と感じている人はかなり多いと考えて良さそうです。 また、職場で配る以上、あまりに安いチョコレートをあげるわけにもいかないと考える人も少なくないでしょう。大手百貨店・高島屋によれば、上司・同僚に贈るチョコレートの価格は2000円くらいが目安だといい、人数が多ければそれだけ出費もふくれあがります。 もし、職場のバレンタインをやめる方向にもっていきたいなら、一例としてこのように動いてみましょう。 1.気心知れた同僚、先輩、後輩に「バレンタインデーってどう思います?」と聞き、自分と同じようにバレンタインの廃止を望む人がいないか探る 2.自分と似たような「職場のバレンタインしんどい派」を賛同者として集め、信頼できる上司に「虚礼だと思うし、金銭的につらいので廃止したい」と伝える ポイントは「周囲を巻き込むこと」です。複数人が同じ意見を持つとわかれば、働くうえでの立派な問題であると認識してもらえるでしょう。 ここで上司が「それならやめよう」と言ってくれれば、さほど問題はありません。就業規則に「就業時間中のバレンタインチョコのやり取りは禁止」と盛り込んでもらえれば、さらに効果は強くなります。 就業規則に盛り込まれている以上、そこまでしてバレンタインのチョコのやり取りを要求してくる従業員はほとんどいないはずだからです。もちろん、「憧れている先輩にチョコをあげたい」という人は、就業時間外に渡せば問題ありません。 ■上司が「バレンタイン大好き派」だった場合は しかし、この方法を使うなら注意したいことがあります。上司が「会社のバレンタイン大好き、続けたい派」だった場合、交渉が決裂する可能性はあるでしょう。 「そんなこと言わないで、バレンタインやろうよ。チョコ欲しいよ」と言われても、どうしても廃止したいなら一切準備しないのもひとつのやり方です。当日になっても準備されていないとわかったら、さすがに上司も諦めてくれるかもしれません。 「でも、そんなことして仕事を干されたらどうしよう?」と心配になるかもしれませんが、そこまで気にすることもありません。 例えば、上司がバレンタインにチョコをもらえなかったことに腹を立て、仕事を回してこなかったり、暴言を吐いてきたりしたとしましょう。これは立派なパワハラにあたります。バレンタインのチョコ交換という明らかに職務とは関係ない事項により圧力を加えているからです。 万が一、パワハラにあたる言動があった場合は、担当部署や労働基準監督署に相談しましょう。